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聖学院で第7回21会 グローバル人材教育大いに語る!

☆昨日28日(金)、聖学院小会議室で、第7回21会(21世紀型教育を考える会)が開催された。今回は新メンバーも増えたため、6回までのミーティングの内容のオーバービューと今後の21会の活動について議論された。

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☆開会に当たり、開催校校長戸邉先生からは、タイを拠点に明日をも知れない子どもたち救済のために活動されてきたご自身の経験から、今の日本の教育が世界の痛みを子どもたちとシェアし、もっと世界に役立つ教育のフレームワークに変える必要がある。それこそが21世紀型教育であり、グローバル人材育成といえる。その先覚者として21会校の皆さんの出番がやってきたとエールを贈られた。

☆まず、共立女子の渡辺校長からは、第5回のミーティングで確認した21会の基本哲学について、プレゼン。要素還元主義的な20世紀型教育の発想から関係総体主義的な認識論・存在論・美学などの発想に転換しようと。

渡辺提言→「5_21.pdf」をダウンロード

☆それに基づいて、21会のビジョンと戦略などについて、次々と確認された。そのレジュメの一部は以下の通り。

〇中等教育学校が高等教育に改革インパクトを与える。
・21世紀型教育 学びの三層構造×共に生きる
・グローバル人材教育
・中学・高校・大学入試問題の改革 思考力育成型へ(東大入試問題モデルの提案なども)
・それに伴うシラバス・カリキュラム改革(イノベーティブティーチャー学校の活動参照)
・特に評価の改革(新しい評価研究会の活動参照)
・評価の改革が教師の新たな能力育成

〇Dual Enrollmentの多くの選択肢についてリサーチする。
・IB
・BC
・Community College
・Foundation
・SAT TOEFL
・留学
・帰国生

☆かえつ有明の石川副校長からは、20世紀型教育を評論家的に批判しているだけでも、たんなる勉強会でも、社会を変えることはできない。自らが提言し、具体的方法やコンテンツを実践している活動が重要である。だから、中学入試の問題も思考力育成型にシフトすると同時に、大学入試のモデル問題を自ら提案するなど、そういう具体的なところから、渦を大きくしていくインパクトをつくっていこうではないかと。

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☆イノベーティブティーチャー学会を主宰している小村氏や中野氏からは、そのような思考力育成型の問題から逆算した新しいシラバスやプログラムを、多くの現場の先生方と作成している。また、思考力育成型テストの評価の仕方は、偏差値型評価ではなく、子どもたちにエンパワーする新しい評価を早急に作っていく緊張感を先生方と共有している。いずれ公開するので期待していて欲しいという報告もあった。

☆21会では、Dual Enrollmentを海外の<中等教育―高等教育>機関と連携していく「21世紀型進路指導」という大きなビジョン/戦略がある。というのも、21会校がすでに独自の連携をスタートし、そのプランが生徒に内発型モチベーションを高め、メタ認知能力のような学びのイノベーションを生み出すインパクトがあることを体験済みであるからである。

☆そこで、メンバー校のDual Enrollmentの開発についてケースが語られた。聖学院の校務部長平方先生からは、先日行われたグローバル人材教育研修会(主催:一般財団法人日本私学教育研究所)で行われたIB(国際バカロレア)プログラムとBC(ブリティッシュ・コロンビア)プログラムの比較についてプレゼンされた。IBのエスタブリッシュメントを輩出する淘汰型のストイックな特徴とBCの統一試験でハイレベルのスコアをとるのは難しいが、そのサポート体制は、生徒にエンパワーするコミュニケーションという特徴があるなど、導入する際に、それぞれの特色をリサーチしておくことが重要であると報告された。

☆そして、オックスブリッジに関しては、日本ではアプローチするアプリケーションを揃えることができないという壁があるということも確認された。オックスブリッジは、ファウンデーションだけではなく、A-レベルやIB、APのスコアを提出しなければならないからである。BCはどうかというと、イギリス連邦のメンバーでもあるから、一定の条件を満たせば、カナダ国民すべてにアプローチする権利は開かれているということも、カナダ教育連盟の代表ジェイムス博士にその場で電話で確認された。

オックスブリッジへのアプローチ方法→「university_of_oxbridge.pdf」をダウンロード

☆富士見丘の教頭大島先生からは、アカデミック・イングリッシュというロンドン大学への指定校推薦の準備講座を実施している取り組みについて報告があった。また、東大の秋入学やギャップタームの有効活用の方法について、21会でも議論していくことは重要ではないかというアグレッシブな教育改革論が語られた。

☆新メンバー校である、佼成学園女子の教頭江川先生、文化学園大学杉並の教頭青井先生からは、それぞれの学校の新たなビジョンや戦略について報告があった。ワクワクするような内容であるが、具体的な内容については今後また詳細に報告するということだった。

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☆広尾学園の学園長大橋先生からは、米国大学の様々な進路選択の方法の情報が紹介され、かつてオフショアについて情報を知っている人が少なかったのと同じように、多様な海外大学の進路の選択情報をリーサーチし、実践した情報を21会から発信して、広めていこうと。それは大きな改革につながるのであるという提言がなされた。

☆事務局側から、今後の21会の組織的な運営や教育市場のパラダイムシフトの図がまとめられたりしたが、その中で中心的な確認事項は、21会のネオギルド的な性格の同意を得ることだったようだ。

☆つまり、21世紀型ビジョンを有しているだけではなく、実際に授業や進路指導にそれが実践されているかどうかが21会校のアクレディットになるというアイデンティティの確認が行われ、会は秋の夜長を対話する2次会に移った。ミネルバの梟は、空が夜色に染まって飛び立つわけである。

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