司法試験合格発表 法科大学院等別ランキング
☆昨日11日、法務省は法科大学院修了者などを対象とした平成24年新司法試験の合格者を発表した。今年から旧司法試験はなくなるから、新司法試験と呼ぶこともなくなる。
☆合格者は過去最多の2102人だが、法務省が予定している3000人にはまだ及ばない。受験者数は8387人で、18年の試験開始以来、初めて減少したという。新司法試験のシステムでは弁護士の職がかなりの程度難しいなどとささやかれているのも影響か。おそらくデフレ経済脱却がおくれ、法科大学院の学費がかさむことの方が現実的な理由かもしれない。
※合格者20人以上の法科大学院のところまで、はりつけた。全件は次のPDFを参照。
平成24年司法試験法科大学院等別合格者数など→「120911.pdf」をダウンロード
☆それに、今年から予備試験合格者を輩出する新システムもスタート。法科大学院に通う費用が出せない事情がある人を対象にしたシステム。予備試験ルートからの合格率が、最も高かったことから、法科大学院パッシングが起こる可能性もある。司法試験予備校もチャンスとばかり、ここを強調しているようだ。
☆しかし、もっとも問題なのは、合格者の男女比が、男性が1557人、女性が545人であるということだ。1:1になるように、女性には特別枠のNew司法試験システムをつくるのがよいのではないか。
☆司法試験というテストの目的は、市民感覚と法技術を備えた人材だろうから、トレーニングを積めば誰でも身につけることができるはず。またそれが可能になる法制定をしなければならない。試験によって壁を作るのは、本当はおかしいのである。
☆もっともそうなると儲からなくなるという経済の問題もあるかもしれない。権威というのもなければ、悪と戦えないのかもしれない。しかし、これは私たちが自立していないということである。あるいは依存体質を押し付けられているのかもしれない。
☆こういう本質的な問題を露わにしてしまうのが、グローバリゼーションの波である。司法試験に魅力がなくなっている理由は、国内事情よりもグローバル事情によるものだろう。
☆良いか悪いかは別にして、権威なるものを無化して進行/侵攻するのがグローバリゼーションだからだ。宮台真司氏が、再びトックビルや丸山真男を引用しながら、パターナリズムを再構築しているのもそれがあるからだろう。
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