« 土浦日大中等教育学校 新しい視点でみる | トップページ | 広尾学園の奥行きの向こうに[01] »

グローバル人材必要なわけ リセット時代到来で

☆今朝の「おはよう日本」(NHK)で、税所篤快さん(早稲田大学の学生)が、バングラデシュに乗り込み、DVDに録画した現地の有名予備校講師の授業を、地方の貧困な学生にシェアし大学進学の支援ボランティアを行っているのを見た。

☆このことについて、すでに日経ビジネスONLINEで、日経記者伊藤暢人さんが、一橋大学の米倉誠一郎教授にインタビューしてまとめている記事がある。実に参考になる。税所さん自身も同じシリーズで書いている

☆ここにもグローバル人材が活動しているのである。

☆また、伊藤さんは、「アキハバラの中のミャンマー」という記事で、 グローバル イノベーション コンサルティングというベンチャーの会社社長岩永智之さんを紹介している。

現在、日本のオフィスでは20人のミャンマー人が働いています。英語が堪能で、しかもマジメな人材が多い。このメンバーがソフトを開発したり、橋渡し役となって、ミャンマーの協力会社などに仕事を依頼するのです。 岩永社長は「人件費が安いことはもちろん、英語や日本語が話せる人材が多い。今IT業界ではミャンマーが注目株になっている」と言います。

・・・・・・こうしてミャンマーばかりが注目を集めるために、ほかの東南アジアの国は焦り始めています。現地の関係者によると、カンボジアやラオスは、ミャンマーが思いがけずに表舞台に立ったために、その陰に隠れてしまった感があるそうです。しかし、東南アジアには、別の魅力を持つ国もあります。たとえばフィリピン。英語圏であるこの国は、コールセンターやBPO拠点の進出先としても注目を集めてきました。特に、コールセンター業務は、世界でシェア2割を抑え、インドを抜いて首位となっています。フィリピン国債は近いうちに投資適格に格上げされると見られており、経済は以前よりも安定してきています。

☆税所さんは、ソーシャルビジネスで、岩永さんはベンチャービジネスで、まだ法整備がうまくいっていないところで、生まれてくる経済的なGAPを発見して、そこをビジネスに変換しているグローバル人材である。

☆しかしながら、どちらかというと、ベンチャービジネスは、バブルを生み出し、そのバブルによる格差や崩壊した時の救済がソーシャルビジネスという循環構造になっているのはある意味問題であり、この問題を根っこから解決するアクションビジネスが、今後の新しいグローバル人材の姿かもしれない。

☆しかも、結構喫緊の課題。というのも、昨日31日、ついに政府は、安住財務相の31日の閣議後の記者会見で、赤字国債の発行に必要な公債発行特例法案の今国会での成立が絶望的なことを受け、9月以降の2012年度予算執行の抑制策を発表したのだ。これによって、国立大学法人と独立行政法人向けの運営費交付金を3カ月ごとに予算の50%を支払い停止し先送りにすることになる。庁舎運営費などの行政経費を予算の50%以下に抑制することなども盛り込まれている。

☆各大学、自治体現場では、倹約では済むはずがない。自己資金を切り崩すときがきたのだ。リセット時代の到来である。もはやグローバル人材になる以外にサバイブする道はないのである。

|

« 土浦日大中等教育学校 新しい視点でみる | トップページ | 広尾学園の奥行きの向こうに[01] »

グローバリゼーション」カテゴリの記事