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八雲学園 さらなる挑戦

☆9月24日(月)、8時30分。八雲学園の朝礼は黙想から始まった。学校生活で自分と仲間と先生と楽しくも集中した時間へ移行する瞬間である。この黙想は、あらゆる場面で活用される。スイッチを切り替え、集中し内外のセンサー機能を研ぎ澄ます八雲スタイルである。

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☆目を開けるや、近藤校長のおはようという明るく優しい挨拶。そして講話が始まる。この日は、姉妹校ケイトスクールの近くにあるプレップスクールや同じカリフォルニア州にあるモンテッソーリ学校やコミュニティカレッジの教育視察の話題だった。

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☆八雲学園と同じように黙想(メディテーション)が行われている様子が語られたり、幼稚園の子どもたちが、それぞれに自分のワークを行うその様子が語られたりした。いずれも、気持ちが落ち着いていて、騒ぐことなどなく、集中している姿勢が共通しているのだと。また、その教育システムには、日本の茶道も影響しているという驚きの話もあった。

☆そして、近藤校長は、この様子は八雲学園のみなさんにも共通しているのではないかと問いかける。この黙想によって気持ちを切り替えて集中していく姿勢は、ローカルな教育ではなく、世界の教育でも必要とされている価値あるすばらしい教育なのではないかと。

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☆この学ぶ姿勢は、戦前日本では大事にされてきたが、あまりにも強制的な指導が行き過ぎていたので、戦後の自由教育の中で重視されなくなった。しかし、同時に本当に大事な価値も失われてしまった。強制的にではなく、自発的に集中する姿勢を作っていくことまで失われてしまった。このような価値を失って、自分を作っていけないというのは動物と同じである。八雲学園の教育は、そうではなくて大事な価値を大切にしている。

☆このような教育は、戦前の古い日本の教育ではなく、今でも通用する世界の本物教育を行っているプレップスクールとも共通しているではないかと問いかけるのである。そして、八雲学園の教育は世界標準の教育だという確信を生徒と一堂に会した先生方とシェアし、アイデンティティを確認するスピーチだった。

☆近藤校長の話は、八雲学園の生徒にとってはイメージが広がる話であるが、他の学校の生徒にそのまま話したらどうだろう。おそらく難しいかもしれない。というのも、プレップスクールといったって、どこの予備校の話だろうと思うかもしれないし、米国の教育と日本の教育の比較の話はピンとこないかもしれない。

☆しかし、八雲学園の生徒にはそれらは共通キーワードだったり共通の話題なのである。それは、サンタバーバラで在校生全員がケイトスクールというハイレベルのプレップスクールと交流体験をしているからである。つまり世界標準の教育とは何かはみな経験するからである。

☆さて、最後にコミュニティカレッジの話題になった。これは、いきなり4年生の米国大学に進むのではなく、コミュニティカレッジで学んでから4年制大学にトランスファーできる道について話し、留学の可能性、留学して成功する方法について共有するためであった。この話は、IBなどとはまったく違う海外大学進学の方法の話なのである。

☆グローバル人材育成について、政財界が騒いで混迷している昨今、八雲学園はすでにその本物教育を行っているのである。しかも最も有効でリーズナブルな道についてリサーチ済み。そのことを生徒と先生方と確認し、世界の教育から遅れる日本の教育に対する不安を吹きと飛ばす自信を持ってほしいと勇気づける朝礼であった。

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