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かえつ有明の合格物語は説明会で

☆かえつ有明の合格成功物語は、新しいブローシャーにかなりの程度情報公開されている。

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☆グラフが右肩上がりになっては、停滞し、再び右肩上がりになっては、停滞し、ついに高3で飛躍!という物語である。ここまで公開してい良いのかと思えるほど、大盤振る舞い。そのつど訪れる関門をどう突破していったのか、見る人がみればわかる戦術が公開されているのである。

☆しかしまた、見る人が見ればわかることがほかにもある。それは実際にはもっと奥義があるはずだということである。卒業生は、かえつ有明の学びについて語っているが、その中から「知識と思考」の関係について語っているところが抜粋されている。

☆アインシュタインが、知識より思考や想像のほうがはるかにすばらしい話をしているのは有名だが、卒業生もまたそういう話をしている。しかし、ブローシャーは受験生やその保護者が対象だから、知識と思考の二元論的視点のところが切り取られている。

☆実際には、かえつ有明の卒業生は、知識と思考の相補性や、関係総体主義の考え方をしている。大学入試レベルでは、知識還元主義的発想は、20世紀近代の闇を象徴する路線でウケがわるい。

☆麻布では、国語の入試で、論説文を出さない。麻布の先生は、中学入試で扱える文章のレベルの背景が、ほとんどの場合要素還元主義で二元論的発想のものが多すぎるからだと明快に語っている。過去30年間さかのぼって、一度出題されてことがあったが、そのエッセイは二元論的通説をぶった斬る文章であった。

☆そこらへんの事情がわかったうえで、あえて中学受験の思考レベルに合わせてブローシャーは作られている。広報戦略としては当然の戦術なのかもしれないが、こころにくいではないか。

☆しかも、このことがわかる人にはわかるように、高1の総合学習で「現代文」論を集中してやっているこがさらりと書き刻まれている。なかなかの遊び心。

☆それはともあれ、ディープな成功感動物語は、説明会で聴くしかないようだ。タオル持参のうえ参加されたし。

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