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教育インパクト[01] これから起こること

☆16日は、衆議院議員選挙、どこが政権をとろうと、新しい資本主義の胎動を捉えない限り、政権運営はうまくいかないだろう。しかし、新しい資本主義はグローバルなトータルな動きであり、一国の政治で抑えることも阻止することもできない。できるとしたら、この荒馬とともに駆け抜けることぐらいしかできないだろう。つまり、振り落とされないようにしがみつくのではなく、ともに駆け抜けるのみである。

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グローバル人材育成会議(2012年6月資料)

☆このグラフを見れば、それぞれの国の政治が承認して動いている姿が見える。政治は国民の動きを支えることしかできない。この国民がグローバル市民とか、クリエイティブリーダーとか、メイカーズと呼ばれている市民リーダーの動きであることは、どうやら世界で承認される動きのようである。これらの市民をリチャードフロリダとともにクリエティブクラスと呼ぼう。

☆もちろん、このクラスの要求を政治に反映させるには、それなりに政治力は必要なのだが、このクラスのもう一つの特徴は、新たな国家建設の欲求である。これについては、リキッド・モダニティの著者ジークムント・バウマンや新個人主義の著者アンソニー・エリオットが社会学的に世界を把握している。

☆今度の政権がどんなに新たなことをやったとしても、かれらの基盤は20世紀型国家である。クリエイティブクラスの欲求をしることはできないだろう。しかし、世界では、そのクラスがダイナミックに動き始めている。リーマンショックあたりまでは、クリエイティブクラスは金融資本主義の牽引者と重なっているように見えた。あるいはIT革命の覇者のように見えた。しかし、どちらも転換を迫られている。

☆そしてクリエイティブクラスは、実はその転換のリーダーであったのだ。20世紀型国家からすれば、クリエイティブクラスは、せいぜいグローバル人材として矮小化してしか見ることができない。しかし、それでも、クリエイティブクラスの一側面を支えはする。

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☆20世紀型国家を支える官僚は、一度決めたことは、手を変え品を変えて行ってくるから、政権をどこの党がとろうと、グローバル人材育成の予算は確保するだろうし、そのプログラムは進行することになっている。

☆特に教育と医療看護の領域は、TPPがうまくいかない場合、社会福祉面から重視しなければならないという理由が成立する。TPPがうまく運行されるようになったら、なったで、海外から殺到するであろう、教育産業に立ち向かうために、これまたグローバル人材育成に予算を確保しなければならないと、いやもっと予算をということになろう。

☆グローバル人材育成会議で議論されているトピックスは、ごちゃごちゃしているが、要は英語教育のレベルを、世界で通用する交渉技術をつけるまでに引き上げるよということと、そのためには学習指導要領の改善のみならず、明治政府がそうだったように、子どもたちの海外視察派遣団を送るよと。しかも、あのころに比べれば、国力は相当あるから、大量に送らねばということだろう。

☆そんなのは夢物語だろうと、今では多くの人が思わないだろう。というのも、この間居酒屋で酔ってしまう前にマックで友人と打ち合わせをしていたら、隣接の女性グループの対話に、やはりそうなのだと納得させられた。

☆そのグループは当然日本語で楽しげに話し合っていたが、このときiPhonに電話がかかり、一人のメンバーが話し始めた、その言語は英語である。日常会話というより、業務連絡について流ちょうに英語で話していた。おっと、盗み聞きしていたのではなく、大きな声で話していたから、耳にはいってきた。このおじさん英語はわからんだろうと思ったのだろう。その通り!わからない。しかし、友人は英語力は抜群なので、残念ながらわかるんだなこれが。

☆それはともかく、英語を話す友人も多くなったし、中高大学生の言語環境もここ10年で本当に大きく変わった。私立中高一貫校の英語の授業もネイティブスピーカーの人数が増えているし、英語の先生も帰国生や留学体験ありの先生方が多くなった。

☆日本の国家成長を支えた痕跡は世の中にいっぱいあるだろうが、最大の痕跡は、皇居と東京駅と聖路加病院を結ぶ線を直径とする円エリアと東急線や田園都市線のエリアである。明治以降の国家のコントロールを逆手にとって、都市づくりを行ってきた三菱と渋沢‐東急グループの共創的競争の痕跡である。

☆しかし、この痕跡が、結局のところ再び再構築されているのを目の前で見ているのが今日である。この痕跡に、その時以来ずっと今も刻まれているのが、私立中高一貫校である。これほどこの限られた地域に私立中高一貫校の集積があるのは、世界でも首都圏だけである。

☆岩崎家にしても渋沢家にしても五島家にしても、近代日本を官僚と渡り合いながら、世界を経巡りながら、建設してきたのだが、同時に彼らはクリエイティブクラスのための卵の殻を打ち破って世に出る重要な青春時代の教育システムも構築した。それが私立中高一貫校である。

☆私学の先生方と銀座で飲みながら、多摩プラで飲みながら、ときどきそれについて語り合う。そろそろ何かがこれから起ころうとしているのだろう。

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