« 2013中学受験【47】 女子美中 未来社会を拓くアートな学び | トップページ | 2013中学受験【48】 桜丘の学習ツール リアルとサイバーの融合 »

教育インパクト[04] 変わる受験市場 なぜ今「アクティブラーニング」なのか

☆栄東と西武台新座の「アクティブラーニング」の記事を書いていたら、いろいろなところから情報が提供された。それらを見ていると、要するに河合塾やリクルートが仕掛けているようだということがわかった。サーチエンジンで調べると、その通りだった。

☆世の中にプロジェクトベース学習や3X型学習、プロジェクトマネジメント型学習など似たアイデアのものがあるが、これらといったいどう違うのかと思っていたが、違いはなかった。企業と東大などの連携によってプロダクトされたソリューション名であった。

☆それで、21世紀型なのに、評価方法が見えないので、どこかおかしいと思っていたが、要するにプログラムの内容だけで、そのあとの生徒の自己評価やプログラム自体の評価は、せいぜいアンケートをとって特に集計もせずに終わるのだろう。

☆いろいろやるのは大いに結構だし、たしかに受験市場が21世紀型教育を広めることは転換の兆しであるからそれでよいのだが、評価をきちんとやらないということは、コストばかり気にしてアセットを大事にしていないということだ。

☆これは教育イノベーションの必要十分条件を満たさないことになる。いずれにしても、学びは、

1行動科学的側面

2認知科学的側面

3人間主義的側面

4社会コミュニケーション的側面

5Webによるコネクショニズム的側面

☆すべての領域に目配り気配りしながら、子どもの学びの成長を測る化しなければならないのでは。見える化だけではだめで、教育や成長というのも科学しなければ、そのためには測定しなければならない。

☆測定も量的リサーチや質的リサーチの両方あるだろうから、片方だけやって偏差値という評価しか出さないのでは、アクティブラーニングをやっても本当は意味がない。

☆PISA、PISAと騒いでいる割には、PISAがやっている形成的評価やIRTの評価方法を学校教育に全く活かしていないのは大変な問題である。

☆評価とは成長を豊かにする媒体である。それなのにその媒体を成長をステレオタイプにはめ込む評価としてしか活用してこなかったのは、いい加減に人間の権利を侵害しているということに文科省は気づかなければならないだろう。

☆ただ、アクティブラーニングというマシーンは、動的平衡をおのずからもたらすものであるから、文科省や大学や企業がどう企てようとも、破壊的創造の賽は投げられた。ファシズムでも再来しない限り、この動きを止めることはできないだろう。

☆アクティブラーニングの次に流行る言葉は「反転授業(flipped classroom)」ということか。これも東大もかかわっているし、おそらく他の企業がかかわるのだろうが、認知科学的側面だけを見ている学びに過ぎない。要するに構成主義的学びである。

☆PBLにしても、アクティブラーニングにしても、反転授業にしても、それだけでは構成主義的学習だけで生徒の成長を見ていることになり、これはこれでまたしても偏った教育になる。

☆市場の原理で、20世紀型講義と21世紀型構成主義的学びの相克が、動的平衡をもたらすだろうが、そのはざまで子どもは右往左往、右顧左眄するしかないのである。

☆企業はそれはそれでよい。しかし、科学者はそうはいかないだろう。それとも教育学者は科学者ではないなんてことではあるまいな。政策論は官僚に任せればよい。その政策の無意味をきちんと科学で証明してみせるのが市民に対する科学コミュニケーションのミッションだろう。いつまでも政治をやっていては困るね。

☆イタリアの地震科学者と同じくらい重要な科学の知見を守っている教育科学者のみなさんに、子どもたちの未来はある程度かかっているのである。

|

« 2013中学受験【47】 女子美中 未来社会を拓くアートな学び | トップページ | 2013中学受験【48】 桜丘の学習ツール リアルとサイバーの融合 »

21世紀型教育」カテゴリの記事