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教育インパクト[05] 小泉成器vs.ジャパネットたかた にみる教育の変化

☆SankeiBiz(2012年12月22日)によると、

「エステ家電」と呼ばれる美顔器やヘッドマッサージ機などが好調な売れ行きをみせている。パナソニックなど大手メーカーが市場を独占するなか、1年前に自社ブランドで参入した中堅の家電販売会社、小泉成器(大阪市)が善戦。低価格品や企画・開発チームに所属する女性社員の日記をホームページ(HP)上で公開するなどユーザーとの距離を縮める独自戦略で存在感をみせ、大手を脅かす地位を確立しつつある。

☆一方、SankeiBiz(2012年12月23日)によると、

地上デジタル放送移行や家電エコポイント制度による“テレビ特需”の反動に、人気のテレビ通販会社「ジャパネットたかた」が苦しんでいる。高田明社長の独特の語り口で、多くの消費者になじみ深い同社だが、主力の家電販売が落ち込み、売上高の低迷が続いているのだ。高田社長は平成25年12月期に最高益を達成できなければ「社長を辞める」と公言、背水の陣で新たな柱を模索しているが、答えはまだ見えていない。

☆小泉成器もジャパネットたかたも大手とはいえないが人気を得ているところは共通している。私立学校も巨大国家の政策やグローバリゼーションに翻弄されるところは、似ている。が両者企業が低価格にこだわるのに対し、私立学校が公立学校に比べブランド価格であるから、決して同じではないことは言うまでもない。

☆しかし、小泉成器とジャパネットたかたの栄枯盛衰は、私立学校どうしの栄枯盛衰を読むのにも共通している。ということは、まず、価格が低いから売れて、価格が高いから売れないということではないことが確認できる。低くても売れる企業もあれば、高くても売れる企業もあるのだ。

☆価格は、市場のメンバーと競争相手との兼ね合いで戦略的に決まる。組織の持続可能性は、時代のイノベーションとクライアントの信頼関係で決まる。

☆小泉成器もジャパネットたかたも価格決定はそう問題がない。ということは、組織の持続可能性が問題ということ。小泉成器は、イノベーションとしてはWebを最大限に活かしている。一方ジャパネットたかたは、テレビにこだわっている。どちらもデジタル情報で流れるわけだから、立地はどこでもよいはずなのに、ジャパネットたかたは、佐世保ではなく、軸足を東京におこうとしている。イノベーションではなく、立地にこだわっているところが、大阪に拠点を置いている小泉成器と違う。

☆それから、おそらくこれが決定的に違うところだが、商品の表現方法が違う。ジャパネットたかたは、商品そのものについて丁寧に語る。わかりやすく教えてあげるというスタイル。一方小泉成器は、女子チーム7人(ナナという名前を連想させるところも戦略的)が、コラボして商品のつかいがってやクライアントの身体にどんな効果があるのか便利なのかなど日記を書いて説明する。オープンだけでもあなただけにというセンスがある。つまりシェアしましょうということ。

☆ジャパネットたかたは、講義形式。つまり20世紀型教育の表現。小泉成器は、ピアインストラクション、対話・議論型。つまり21世紀型教育の表現。ターゲットが高齢者か若者かによって違うから、これはこれで、ついこの間までよかった。

☆しかし、高齢者も20世紀型教育で育った青春時代は、つらかったはずだ。絆と愛情が大事なのは、若者と変わらない。3・11以降、大事なのは絆のリアリティ。存在世界へ立つことである。

☆モノという存在世界から乖離した世界を押し付ける時代は終わてしまった。もちろんエステ家電それ自体も、存在世界に立てなくするリスクのある道具性を有している。しかし、実存とは常に存在世界を求めて遠のくことなのである。大事なのは、そのことを自覚できるサポートである。

☆これがないとき、組織は破たんし、人格は死滅する。

☆私立学校の教育は、生徒が存在世界を求めつつ遠のいてしまう青春時代をサポートできることをきちんと表現することが一番である時代がやってきた。

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