« 2013中学受験【56】 かえつ有明イブ説明会 リベラルアーツの贈り物② | トップページ | 2013中学受験【58】 かえつ有明イブ説明会 リベラルアーツの贈り物④ »

2013中学受験【57】 かえつ有明イブ説明会 リベラルアーツの贈り物③

☆学校というのは、時間と空間のデザインが背景にある。これが単なる時間順序で淡々と進み、箱物空間だとすると、人間の精神はたいへんなことになる。しかし、こういう空間の学校は意外と多い。時間と空間デザインといっても、オープンスペースにするとか遊びの場をつくるとかそういう公立の学校空間のようなものをいうわけでもない。そこには必ず情報が埋め込められていることが重要なのだ。かえつ有明は、時空デザインの中に情報が入れ子のように埋め込まれているのだ。

Pc240865

☆作文入試対策講座のために、受験生は、この本の道を通って行くのだが、右手にこんなコーナーがある。

Pc240916_2
☆受験生は、山中教授のPOPや真央ちゃんのPOPにはさすがに気づいていた。そしてそこは洋書のコーナー。やっぱりと思った受験生もいたかもしれない。というのも驚いたことに、デジカメを持ってきた受験生がいて、写真を撮っていたくらいだからだ。しかし、真央ちゃんのPOPの隣のコーナーが、かえつ有明のコアカリキュラムのコーナーに気づいた受験生はいなかっただろう。

Pc240923_2
☆しかし、それよいのだ。これは入学してからわかることである。このTheory of Knowledge(TOK)を「知識の理論」と訳してはいけない。この理論を説明するだけで300ページを超える本が出版されているくらいだ。文科省はKnowledge based Societyを「知識基盤社会」と訳しているが、これも誤解を生みやすい。

☆知識を憶えるだけではなく、論理的あるいは批判的思考力が大事な社会だと言っているのに、「知識基盤社会」では妙だろう。でもそう訳してしまうのは、リベラルアーツのコアカリキュラムであるTheory of Knowledge(TOK)のことを知らないからである。だから、ついこの間、素直に補助金まで出してリサーチしてくださいと学校に依頼する委託業務を発表したのである。TOKとはあのIBのディプロマの中にあるカリキュラムの一つ。

☆ともあれ、簡単に言ってしまえば、これは哲学基礎である。写真でもわかるように、関連図書に哲学概論の本がズラリと並んでいることからも想像できるだろう。写真にあるTheory of Kowledgeの本を開くと、エピステーメ(思考や科学の背景にあるパラダイム)としてのKnowlege、マインドとしてのKnowledge、モラルとしてのKnowlegeなど、Knowlegeのトータルな構造が延々語られている。これはもはや私たちが使っているメモリーとしての知識をはるかに超える理論である。

☆受験生は、まだわからなくてもよい。でも作文入試対策講座は、この理論がベースになっているのである。米国のプラグマティズムとしての教育学もベースにあるので、科学や学問の最前線のエッセンスを小学生にもわかるように学びのプログラムをデザインするというのがかえつ有明の「サイエンス科流儀」である。その仕掛けを、小学生に合わせた形に再構成した体験授業が作文入試対策講座なのである。だから、この「作文」も一般のイメージの作文ではない。書く行為という思考の軌跡をリフレクションしていくTOKベースのプログラムである。

Pc240892_2

☆考える手順は、対策講座に参加している受験生の頭上にぶら下がっている。思考のプロセスの見える化もしっかりドルフィンには埋め込まれているのである。こんな学校の時空をデザインしているところはほかにないのではないだろうか。

|

« 2013中学受験【56】 かえつ有明イブ説明会 リベラルアーツの贈り物② | トップページ | 2013中学受験【58】 かえつ有明イブ説明会 リベラルアーツの贈り物④ »

中学入試」カテゴリの記事