広尾学園 「iPad×ICT教育」 21世紀型教育カンファレンス①
☆今はちょうど授業のデモ。参加しているメディアや教育関係者の数の多いこと。見学者があふれている木村先生の生物の授業は圧巻。
☆テーマは遺伝子組み換えの基礎として未知なるプラスミドDNAの制限酵素地図を解読するということ。テーマのレベルも高すぎるし、電気泳動のサンプルを作成するための高価な器機がそろっているのも驚きだ。
☆iPadというポストIT端末の話だけではなく、テクノロジーを活用して大学なみの実験を行っている。もっとも木村先生はスタンフォード大学やプレップスクールを視察にいっているだけに、米国のAPというデュアル・エンロールメントの発想がベースにあるようだ。つまり、米国だと、大学レベルの講義や実験の単位を高校時代に取っておくと、大学に進学した時に互換できる制度が充実している。
☆しかし、今回のカンファレンスは、どちらかというと英語でも理科でも、社会でもiPadとグーグルのネットワークシステムなどをつかって、ハーバード大学のマズール教授も提唱しているピアインストラクション(PI)型の講義やPBL型の学びを行っているモデルの発表である。
☆このPI型の講義は、トリガークエスチョンを対話や議論によって解いていく過程で、自分の誤概念や先入観を打ち壊すことができるというもの。しかも、この誤概念や先入観の変化を見える化して、生徒も教師も完全にその過程をシェアできるシステム。
まずは、トリガークエスチョンに自分なりに考えてiPadのインタフェースに書き込む。そして送信。
教師はプラットフォームに収集されている生徒の解答を全員分みながら、リアルタイムにアドバイスしていく。
☆このような思考の過程をはじめからさいごまで見える化し、クラスでシェアしながら、試行錯誤していけるシステムはICTの面目躍如である。また、iPadは軽量だから、プレゼンもネットにつないで、簡単にPPTでプレゼンできる。
☆この思考のプロセスのセルフマスタリーとクラスでコラボしながら考え方をブラッシュアップする授業が毎日毎時間行われている。こうして、内発的モチベーションが生み出されているのであり、成長を互いに称え実感しあえる学校なのである。年々人気がでて、生徒も教師も質を向上させているという成果に納得しないではいられない。
P.S.
課題や発展的な論文などについては、e-メールで送られ、e-メールで送り返す。オンライン上での学習は、リアルな空間を越境する。
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