ブラウン大学の学生の活動①
☆「世界で活躍できる子どもを育てる親の会」のネットワークのおかげで、帰国した2人のブラウン大学の学生に会うことができた。この親会の存在は、たいへん興味深い。世界で子どもが活躍できる教育環境がどこにあるのか、受験雑誌や通り一遍の学校説明会では真意はわからないので、自らコミュニティをつくって、リサーチしよというACTIVE LEARNERクラスなのである。
☆このアクティブな学習者という親会の志が、ブラウン大学の学生の心を動かした。13時間以上のフライトを終え、時差ぼけのまま八重洲の会議室に現れたのである。それにしてもネットだけで連絡しあい、リアルなスペースで出会ってしまう。メガチェンジのあり方である。
☆ネットを使って会うこと自体は、すでに1995年以降に本格的に始まっているのだが、わずか1週間くらいの間に、子どもと保護者とボストン大学の学生と私立中高一貫校の教師と私学リサーチャーが一堂に会するなんて、これは結構ダイナミックではないか。
☆ブラウン大学の3年生熊平さんは国際関係学を探究しているが、ローマ史から≪私学の系譜≫まで近現代史のルーツを幅広く学んでいる。リベラルアーツのパワーとはこういうことかと実感。
☆また、ブラウン大学の1年生小谷さんは、アートを学んでいる。一瞬の世界の開きを色彩に変換し、気づきを世界に結びつけるアート活動をしている。
2人が運営にかかわっている「ブラウンの熊たち」サイトから。
☆熊平さんの名字には「熊」があるが、不思議なことに、どうやらブラウン大学の系譜の家系のようなのである。ともあれ、お2人は、事前にメールでやりとりしていた質問に回答しつつブラウン大学の世界性の意味をプレゼンしてくれた。予定の2時間はあっという間に超えた。
☆その2時間は、密度が高かった。リニアーな流れではなく、ハイパーリンクしながらダイナミックに進んだ。しかし、振り返ると、用意されたPPTの軸はしっかり論理的に押さえられていた。
☆私などは、21世紀型教育を創る会でグローバル人材を含むクリエイティブクラスをと平坦に語っている。つまりグローバル人材という意味の光と影を意識しながら語っているのだが、お2人は、今グローバル人材であろうとすることはグローバルではないというパラドキシカルなアイデアを披露する。
☆参加していた親会メンバーもそのご子息も、そういう弁論に引き込まれていた。スーパープレゼンテーションを目の前で見た感じだったのではないか。それぞれの世界が拓かれた瞬間でもあったと思う。
☆この世界をコミュニケーションの瞬間に開く活動をブラウン大学の学生は、気負わず巧まず、しかしゲーム戦略を考えながら遂行している。全米一学生が幸せな大学のゆえんである。
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