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2013中学受験【67】 かえつ有明 さらなる教師力×生徒力

1月7日、かえつ有明も新年スタートから教員研修を行った。例年そうであるが、他校と違うのは、2点ある。それは当日のスケジュールで明らか。

Kaetsu
第一部 国際教養 ~セメスター留学生による実施報告~

第二部 サイエンス科

      ①作文入試対策講座について
      ②中学2年の実践報告
      ③本年度からサイエンス科に関った先生より

第三部 英語科からTOKについて

☆1つは、教員研修に生徒が参加するという、ステークホルダー参加型という点。もう1つは、サイエンス科とTOK(Theory of Knowledge)の実践とコンセプトの共有ワークショップを行うという点。スキル重視の研修とは違い、かなり哲学的である点も、他校と違う大きな点かもしれない。

☆第三部のTOKワークショップについて、サイトではこう記述されている。

Dutson教諭によるTOK(Theory of Knowledge)教授法の研修で、目標は、「教師からの助けを僅かないしは無しで、生徒が質問と答えを追求できるような『質問の共同体』作ること」また、かえつのTOKとしてさらに「生徒の知に対する興味と欲を発達させ、個人で考えられる人にし、豊かさと乏しい考え方の違いを教えること」です。これを全教員が理解するためにエクササイズで実験と哲学の授業を学びました。哲学「椅子を考える」大変興味深い内容でした。最後にジョージ・バークリー「存在することは、認識されることです。」 イマニュエル・カント「それ自体」で締められました。深かったです。

☆このTOKは、IB(国際バカロレア)のディプロマにあるプログラムで、昨年末突如文科省がTOKの研究を奨励し始めたほど究極のプログラムなのである。しかし、かえつ有明は、IBを研究したうえで、通常の授業や総合学習などで、そのエッセンスを「サイエンス科」とか「TOK」とかいう形で活用しているわけで、そのままTOKを実践しているわけではない。

☆しかも、ここでジョン・バークリーとカントを出しているところからもわかるように、伝統的な知のネットワーク(プラトン、アリストテレスからデカルト、カントぐらいまで)で構成されているTOKをひっくり返すラディカル・クリティカルシンカーを養成するのが、かえつ有明の学びの特徴である。

☆つまり、ポストIBということ!

☆もちろん、バークリーやカントも歴史的には20世紀以前の昔の人である。しかし、研修では、彼らの忘却されてきたラディカルな側面を彷彿とさせているのである。なぜかというと、本質は存在しない、思考するという観念があるだけなのだからということを強調しているからなのである。

☆これは日本の現代文の大学入試でもよく出題される現代思想のベースでもある。日本の大学入試は、よく批判されるのだが、素材そのものは、先端を行っているのかもしれない。

☆それはともあれ、本質はどこかにあると思ってそのイルージョンにしがみついて思考停止させてきた日本の教育に、新年早々挑戦状を叩きつけたということだろう。しかも生徒と共にだ!

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