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本物のキャリア教育を行っている学校を選ぶ

☆読売新聞 1月15日(火)3時3分配信「キャリア教育、高校普通科の必修に…文科省検討」によると、 

高校生の進路への意識を高めるために、文部科学省は高校の普通科で「キャリア教育」を必修化する検討を始めた。

日本の高校生は自主的な勉強時間が国際的に見ても少なく、高校教育の立て直しが急務となっており、文科省は、将来への目的意識を持たせることで、学習意欲の向上につなげたいとしている。中央教育審議会での審議などを経て、次の学習指導要領に盛り込む方針だ。

☆今更なぜ?これは安倍政権支持の背景を少し考えてみるとわかる。JBPRESSに、「世界の中の日本 低福祉社会を選択した日本 ものを言い始めたロストジェネレーション」(2013.01.15) という川島 博之さんのエッセイが掲載されているが、これが参考になる。

日本では高齢者の数が多いと言っても、2013年において65歳以上の人口は3140万人にすぎない。一方、現役世代である20歳から59歳までの人口は6320万人であり、そしてロストジェネレーションと呼ばれる20歳から44歳までの世代は既に4000万人にもなっている。

ロストジェネレーションは高齢者に比べて大人しく、自己主張が少ないと言われてきたが、ついに声を上げ始めたようだ。ロストジェネレーションは年金などの世代間格差に大きな不満を持っている。福祉を維持するために、これ以上の負担を強いられるのは“まっぴら”だと思っている。

☆つまり、今後の政権運営は、ロストジェネレーションをターゲットにした政策立案をしていくということ。よって、もともと高福祉社会はまったく考えていない日本だが、中福祉社会も捨て、低福祉社会を選択したのだと。

☆すると、生涯仕事をし続けるという労働観の転換が必要になるということだ。だから、あわてて高校からキャリア教育を必須にしようというわけだ。

☆政策の是非は、ここでは論じないが、「自主的な勉強時間」が少ないから、そこをなんとかしようと気づいたことは評価に値する。あとは、自主的な時間に何を設定するかだ。しかし、当面は職業教育だろうし、進路先教育に変わりはない。というのもだいたいレクチャー形式で、感想文を書かせて、自主的な時間としようというものが多いだろう。

☆もちろん、ワークショップ型のワイガヤはやるだろうが、議論の方法を考えないでやるから、誘導的な学び合いになって、これもなかなか。これが公立高校の実態と言うことになるだろう。いまだに「体罰」は愛とムチの微妙な関係だと思っているわけだから、一方通行的講義形式のスタイルが変わるとはとても期待できない。

☆しかし、大事なことは、ロスジェネの40歳代というのは、すでに団塊ジュニア世代で、この世代は世の経済が急降下していく全過程の歴史の中で生きてきている。「自己責任」は当然だと思っている世代である。

☆たしかに、政府の政策そのものに懐疑的な世代だ。この世代から「自己責任」の感覚が膨らむ世代がロスジェネである。

☆したがって、このロスジェネジュニア世代のキャリア教育は、既存の職業や企業を押し付けるのはそもそもモチベーションが上がらないのだ。「自己責任」という刹那の気分に火がつくのは、自分の損得勘定にマッチングするものしかない。

☆しかし、損得勘定を放っておくと、たいへんなことになるのは、火を見るよりも明らかである。この損得勘定に自分のしたいことを他者にもしようという黄金律の発想に持っていく、J.S.ミルの言う意味での「功利主義」に変質させるキャリア教育を創らねばならない。

☆しかし、この黄金律はキリスト教の聖書に記載されているものである。日本の公立学校は、結局損得勘定という、従来型の資本主義の原理である、計算可能性と合理的思考を教える以外にないのである。

☆だから、学校選択に私立学校を射程に入れるのは、重要なことなのである。もちろん「東大早慶」色一色の私立学校もある。しかし、ミルの「功利主義」以上のクリエイティブクラスを目指すサーバントリーダーシップを育成する私立学校もたくさんある。学校選択最終段階の時期、じっくり考える時間をもつチャンスである。

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