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2013中学受験【129】 中等教育段階で、外国人教員が活躍する学校を探してみる

☆日本経済新聞(2013年2月14日)によると、

 京都大学医学部長や内閣府総合科学技術会議議員を歴任した静岡県公立大学法人の本庶佑理事長は、大学の国際化を進めるには教員の国際化が不可欠だとして、もっと外国人教員を増やすべきだと指摘する。

 日本の大学の研究レベルが国際的に一定以上の水準であることは間違いない。年間総論文数を日、米、中、英、独、仏の6カ国で調べると、日本は5位であり、論文の総引用頻度でも、米、英、独、仏に続き日本は5位である。しかし引用度上位10%に入るインパクトの高い論文への関与度では、6カ国中最下位であり、近年、中国に追い抜かれたのと同時に、独、仏との差は拡大傾向にある。国際共著論文の割合も英、独、仏の半分である。

☆ここでも、量より質という話。学問や教育の領域において、いや実はあらゆる領域で、量よりも質のインパクトが重要だということ。

☆いや、質がインパクトがあるから量が激増する。見えるのは量だから、多ければインパクトがあると思う。そのうち質は気にされなくなり、質なき量が重視され、やがてその領域は衰退する。マーケットのセオリーである。

☆日本の大学の研究実績は質的に評価されていないから、世界の大学ランキングでも上位200校の中に5校が入るのみなのである。本庶佑理事長はこうも語る。

 大学を国際化する方策として、秋入学の有効性が議論されているが、まずは真の大学の国際化とは何かを考え、今なすべきことをきちんと整理する必要がある。国際化とは、世界の情報の流れの中心に位置することであり、人が常時交流することが必要である。
 未発表情報の流れは人と人の交流で行われ、諸外国出身の優れた教員の存在はおのずと情報の国際化をもたらし、多様な人材は多様な発想を生む。教員の国際化は優れた留学生をひきつけるためにも不可欠である。

☆大学も多様性なのである。世界の情報の流れは、Webや文献からではなく、その源流は人であることは、当たり前なのであるが、日本の場合は資本を集中できない。だから、どうしても二次的情報でなんとかしようという習性がついてきたのだろう。

☆この人材に投資をしないできた習性が、人材の多様性を拒んできた。多様だと一見効率が悪い。スピード感がなくなるようにみえる。しかし、それはブレストという対話文化がないから、多様性からアイデアを汲み取り、それがコンセプトに結実するや、そこからは戦略的に効率よく進行するという過程を体験していない。

☆あの聖徳太子も、十七条の憲法で、どんなに優れたアイデアも、多くの人と話し合いには適わないということを述べている。和を大切にしたところだけが、強調されるが、和のベースは対話である。しかし、対話は多角的視点がなければ、回転しないのである。聖徳太子の頃は、現代よりも多様だっただろうから、この多様性を巧みにマネジメントするには、法制化する必要があったのかもしれない。

☆ところが、現代は、かなりモノトーンである。特に大学や教育の現場では、その色が濃い。これでは、多様性だと言いながら多角的視点の広がりには限界がある。

☆多様性は、二次情報からではなく、その源泉からひいて来なければならない。二次情報はそこまでくるまでに、かなりわかりやすく一元化編集がされているものだからだ。

☆この大学教員の外国人比率を増やすだけはなく、リーダーのロールプレイにも外国人教員の多くの参加をという話は、グローバル人材教育を中等教育でもという流れからいって、中等教育レベルにも当然あてはまる。

☆しかし、今回の中学受験で、そこを取材して学校選択の判断情報とするシンクタンクは、なかった。私も英語教育や帰国生、留学生、海外大学進学などの話題はかなり取り扱ったが、外国人教師に意識的に焦点をあてることはなかった。今年は、やはりここがポイントになる。

☆たしかに、勢いのよいかえつ有明や広尾学園を紹介するとき、そこに必ずケンブリッジ大学卒業の外国人教師のIB的発想の授業やICTをフル稼働した反転授業をデザインしている外国人教師の活躍を語っている。

☆聖学院の英語科の先生方は、たしかに外国人教師と英語で対話をし、プロジェクトに取り組んでいる。帰国生の特別クラスが運営されているというのは、その環境があるからだ。

☆なるほど「未発表情報の流れは人と人の交流で行われ」るのだ。今後は、この情報を対話によって集めることを意識していこう。

☆そういえば、帰国生や留学生の英語教員の比率なんていうのも、これからは学校選択の重要な情報になるかもしれない。

☆この時期幾つかの学校に合格した方々の中には、最終的にどちらにするか決めかねて、熟慮している方もいるだろう。外国人教員の比率、帰国生、留学生であった教師の比率を、選択条件の一つに加えてみてはいかがだろうか。

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