« 2013中学受験【141】 富士見丘の例 本当の教育情報 | トップページ | 2013中学受験【143】 栄光学園の「主題編成型問題」 これぞ入試問題 »

2013中学受験【142】 文化学園大学杉並の知のデザイン

☆文化学園大学杉並の2回目のA型入試の問題を頂いた。世間では、公立中高一貫校の適性検査と同質のものと思われているが、似て非なるものである。

Bunka

☆まず、作文であるが、適性検査とは違い、気づいたことを説得力ある構成で自己表現することで終わらない。他者や社会の変化の中での自分をどう見つめるのか、共に生きることの難しさにどう取り組んでいく自分がいるのか、それによってどう成長できるのかについて、問われる。

☆しかも、諸行無常を嫌う脳の働き、カオスを嫌う計算可能な社会の穽を考えたうえで、自分をどのように演出していくかというドラマティックな思考問題。

☆これは適性検査では出題できない。なぜなら、学習指導要領では、大脳の働きを批判することはないし、カオスは原則認められない。科学的には、そこは批判しなくてはならないところなのだが、「教育的配慮」という科学的思考を阻害するフィルターがある。

☆もう一つのタイプのA型入試では、広島平和記念式典で小学生が読み上げた「平和への誓い」を資料として、生徒自身が考える「平和」を書く問題が出題された。これも適性検査では出題されない。「平和」について多様な感覚が学習指導要領にはないからだ。平和学習は織り込まれているが、「平和」が何であるかその概念について問うことはないだろう。「平和」は「平和」であり、それ以上でも以下でもないというのがベースにあるからだ。

☆ところが、文化学園大学杉並は、そこにメスを入れる。なぜか?私立学校だからなのであるが、文化学園大学杉並だからなのである。

☆同学園のミーム(文化遺伝子)には、ファッションデザインという思考があるのである。なぜファッションデザインが思考なのか?感性なのではないか?と問われるかもしれない。そのステレオタイプな固定的な感覚が大脳の働きの穽なのである。

☆文化学園大学杉並は高2で、パリに研修旅行に行くが、なぜか?もちろんファッションデザインの思考文化がそこにあるからだ。フランスといえば、J.J,ルソー!ロラン・バルト!フランス革命!となる。そこからティファニーも生まれたし、ヴィトンも生まれた。ファッションデザインの文法を形成した大事な人物であり、出来事である。

Bunka2 ☆ティファニーはニューヨークだけれど、フランスの数多くある市民革命があったからこそできた。それにヴィトン同様、ジャポニズムの影響を受けている。このジャポニズムの影響が席巻するのは、近代市民革命後の話しである。古都修学旅行もこのジャポニズム研究として重要なのだ。

☆それにパリではユネスコ本部にも立ち寄る。イサム・ノグチの「平和の庭」という日本庭園がある。安藤忠雄の「瞑想の空間」、ピカソの「イカロス」の壁画などなどデザインが感性ではなく平和の思考としてメッセージを放っている空間である。もちろん、「長崎」にも直面するのだ。

☆文化学園大学杉並は、かくして学としてのファッションデザインの思考を文化遺伝子としてもっているのである。このミームが反映しているのがA型入試。適性検査と全く違うという意味はもうおわかりだろう。

|

« 2013中学受験【141】 富士見丘の例 本当の教育情報 | トップページ | 2013中学受験【143】 栄光学園の「主題編成型問題」 これぞ入試問題 »

中学入試」カテゴリの記事