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変わるか教育[02] 東大入試問題が示唆する未来

☆東大の入試問題といっても、帰国生を対象とする小論文問題。今年の問題は次の通り。

今日の社会状況は、しばしば「グローバリゼーション」の進展という観点から議論される。この「グローバリゼーション」に関して、以下の二つの問いに答えなさい。

1)種子島へのポルトガル船の漂着にもつながった大航海時代も、あるいはイギリス産業革命が起点となって市場経済の波が世界各地に及び、アヘン戦争や黒船来航(幕末開港)をもたらした時代も、ある意味では「グローバリゼーション」が進展した時代だと考えられる。今日の「グローバリゼーション」と、それらの時代の「グローバリゼーション」との間には、どのような共通点や相違点があるのであろうか。考えるところを述べなさい。ただし、今日と対比する時代は上記二つの時代のうちどちらかひとつでも良い。
2)今日の「グローバリゼーション」は、あなたの生まれた国(あるいは暮らした国)と日本ではその意味や性質が同じなのであろうか、それとも異なるのであろうか。考えるところを述べなさい。

☆なんという不敵な、いやいや素敵な問題。帰国生入試を受ける生徒と小論文講座をやると、たしかにこういうイシューについての対話ばかり。そして毎年、どうしてこういう問題が東大の一般入試で出題されないのかと思っていた。

☆そんな問題採点するのがたいへんでしょうという回答が返ってきそうだが、そういうわけではない。東大を受験する帰国生は、たとえばIB(国際バカロレア)のディプロマスコアを提示しなければならないわけだ。

☆このIBのディプロマをパスするには、東大の一般入試問題やましてセンター試験などの取り組みとは訳/分けが違う難しさなのだ。そこは保証されて受験するのだ。いやということよりも、とにかくエッセイ、エッセイ、またエッセイで鍛えられてきているから、上記の小論文の採点は実はしやすいのである。

☆ということは、一般生もIBぐらいのプログラムを高校時代に通過してくれば、そのとき一般生の入試問題も変わるということなのだ。

☆ここまで、話したら、もうピンとくるだろう。昨年6月に、「日本語IB」の認定をIB機構に交渉しているというニュースがリリースされた。200校も認定校を創出するというものだった。これは前回話したTOKリサーチ指定校とは違う話。

☆この指定校の話は、初等中等教育教育局教育課程課が仕掛けていること。あくまで学習指導要領のブラッシュアップを図りたいのだと。

☆一方「日本語IB」は日本の一条校にいながらにして、海外の大学を受験したり東大も帰国生入試のような問題で受験したりできるようになるという話で、大臣官房国際課のお話。

☆一見バラバラだけれど、分析哲学がベースの官僚は、これでよいのだ。この哲学によると、総合なんてのはアポステリオリだから、そんなことをしなくても、きっちり分析していればそれでアプリオリにうまくいくのだと。何だこりゃぁ?ということなのだが、官僚は隠れ高等遊民だから・・・。

☆それはともあれ、東大の帰国生入試の問題と「日本語IB」の話は、未来は一般生でも「日本語IB]を取得していれば、帰国生と同様の試験を受けることになるということだろう。

☆秋入学、グローバル人材育成コースのお話は、これがあってはじめて一貫性がみえてくる。別に総合しなくても、アプリオリにそうなのだ???

☆そうすると、今日の日経のお話は合点がいくではないか。

文部科学省は1日、国立大学改革を後押しするために新設した補助事業に北海道大や京都大などのプロジェクト14件を選定し、発表した。国際競争力を高めるために地域内での連携を深めたり、大胆な組織改革を通じてグローバル人材を育成したりする取り組みが中心。2012年度で総額138億円を交付し、国立大の改革を加速させる呼び水にする考えだ。・・・・・・・京都大がグローバル人材の育成を目指して「国際高等教育院」(仮称)を新設。100人規模の外国人教員を新規採用し、教養科目の半分以上を英語で講義するという構想が採択された。

☆これにさらにTPPの問題を重ねると、日本の教育の未来は3D感覚で見えるのではないか♪

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