変わるか大学【07】 東北学院大法科大学院 募集停止に
☆日本経済新聞2013/3/7 によると、
東北学院大(仙台市)は7日、法科大学院の2014年度以降の学生募集を停止すると発表した。全国的な法科大学院への進学希望者の減少などを受け、近年は入学者数が落ち込んでいた。全ての在籍学生が修了した段階で法科大学院を廃止する予定。文部科学省によると、全国に74校ある法科大学院の募集停止は6例目。
☆これも完全に知識構造の転換を迫られているという話である。日本の法制度は20世紀近代経済社会を基礎にして成立している。しかし、今やその経済社会の知識構造は変わってきているわけである。
☆それなのに国家による法整備は遅れている。そもそも司法試験制度は、市場原理に適さない古い制度である。
☆それなのにロースクールをたくさんつくって競争しようというギャップはいったい何なのだろう。市場の原理の働かないところに、市場の原理を持ち込んだのだから、そもそも無理だったのである。
☆競争が働いているではないかと。擬似市場ではあるが、競争する側にイノベーションの余地はないのだし、法基準は独占されているのだから、真正市場の原理は作動していない。
☆国家は死滅はしないが、退場しようというのが21世紀近代経済社会である。いつまでも一つの機関が統制している法制度に縛られた政策に拠っていても、消耗戦になるだけである。
☆ところで、首都圏中学受験の場合も同構造になった。SAPIXという一つの塾が実質上偏差値をコントロールする時代に突入した。とたんに市場の原理は働かなくなる。市場の原理は権力ベースではなく信頼社会ベースにシフトしているから、中学受験市場そのものもシフトする時代がやってきたということ。
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