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変わるか大学【10】 就職活動 大学4年から?

☆日本経済新聞2013/3/15 によると、

政府は企業による大学生の採用活動の解禁時期を遅らせ、大学4年生の4月にするよう経済界に検討を促す方針を固めた。現在の大学3年生の12月解禁から4カ月後ろ倒しを要請する。学生が学業に専念する期間が延びるほか、海外で学ぶ留学生の就職活動の幅が広がる。2015年春卒業予定の学生の就職活動からの適用を目指す。

☆一方、経済界は反発するという。というのも外資系は日本の就職事情などに拘束されないから、優秀な人材がどんどんとられてしまうということのようだ。

☆でも本当のところはどうなのだろう。グローバルな就職事情というのは、もっと厳しい市場の原理があるだけではないのか。

☆そこでは、優秀な人材が希望する企業であるかどうかということが最重要。企業も優秀な人材を選ぶ時代から選ばれる時代になったということだろう。そういう企業でなければ、そもそもグローバルな世界で勝者になれないのだろうし。

☆TPP交渉参加を希望しながら、新規採用だけはドメスティックというのもないだろう。

☆それに何が優秀であるかどうか、実際には今もってわからないではないか。グローバル人材のモデルとして紹介される人や大学時代に起業して成功する人は、日本の就活状況がどうあれ、日本の企業は眼中にない。

☆それに理系のほうが文系より内定率が高くなる時代でもある。技術が必要だということであれば、新卒かどうかというのも本当は問題ではないはずである。

☆それにグローバルな労働市場に開かれれば、労働力の移動も拡大する。必ずしも日本人である必要もない。それは逆もいえる。2030年には、米国では現小学生が就く仕事の65%は今までにない仕事に変容しているといわれている。グローバリゼーションがさらに進めば、それは米国だけの話ではなくなくなるはず。

☆だから、今のような企業が存在しているということも必ずしも言えない。大事なことは、今の青少年の未来を考え、できるだけ多くの子どもたちが知を育てられる環境を作ることだろう。文科省のやろうとしていることはその突破口の一つになるかもしれない。ただ、問題は文科省がやらなくてもグローバル市場に任せておいた方が加速するということだけである。

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