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東大合格者数の季節2013「10」 海城・芝・世田谷学園

☆東大前期日程で、海城は39名(前年45)、芝は16(14)、世田谷学園は11(12)の合格者を輩出。今年2月8日、生徒獲得戦略の側面から、3校について(「2013中学受験【136】 海城・世田谷学園の生徒獲得力」で)紹介したが、今思えば、結果的に、3校がこのポジショニングに位置する理由の一端について語ったことになると思う。同記事では攻玉社についても紹介しているが、同じように今回の結果(13人。前年19人)を物語っているかもしれない。

☆ともあれ、海城のサイトをみると、やはりそうであると確信せざるを得ない記事が載っている。読売KODOMO新聞に掲載された今年の社会の入試問題が取り上げられた記事が紹介されているが、日系人労働者に関する3つのデータを読み解き、他者の「いまここで」置かれている状況とそれを解決すべき当事者意識を問うている。

☆この問いこそ、海城の教育力そのものを象徴している。また帰国生入試のサンプル問題もダウンロードできるが、すてきな問題。1つは、修学旅行はみんなでいっしょに同じ場所に行くべきか、グループごとに好きな場所に行くべきか、バーチャンルディベートをやりなさいという問い。

☆もう1つは、あの山中教授が、恩師から贈られたメッセージについて語っている記事を読んで考える問題。そのメッセージとは、VWが研究には大事であるというフレーズであるが、それを問題でそのまま受験生に問いかける。自分にとってV(ビジョン)とは何か?W(Vを実現するための活動)とは何か?

☆ところで、この2つ目の問いは、山中教授自身が学生に毎日自問自答しなさいと語りかけている問いでもある。海城に入学する前に、この問いを山中教授と共に問いかけられるのである。受験生のモチベーションは燃え上がることは間違いない。

☆入試問題は学校の顔とよく言われるが、このような問いをセットできる教育力が海城の真骨頂であろう。今年帰国生入試は3年目。帰国生入試で入ってきた生徒も3回生めになる。帰国生一回生が卒業するときには、今の東大合格者に、その分が加わるから、一挙にベスト10いりする計算になる。

☆もっとも、海城自身は、東大ばかりでなく、米国アイビーリーグ系の大学にも目が向いているだろう。このグローバル教育が海城のVであり、そのための教育が海城のWであり、東大合格者を出すこと自体は、マルチプルステップの一つに過ぎない。

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