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東大合格者数の季節2013「15」 筑駒 創造・挑戦・貢献 GI路線けん引

☆サンデー毎日(13.4.7)は、恒例の「前期・後期決定版東大・京大」特集。ただ、いつもと大きく違うのは、合格者数ランキングはもちろん掲載されているが、前面にでているのは大学であるということ。

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☆どういうことかというと、グローバル人材育成、英語による講義、留学、海外大学シフト(開成の海外大学進路指導部署の設置)、東大の関東ローカル大学化というトピックが詰まっているのである。

☆というのも、平成25年度文部科学関係予算5兆3,558億円の25%は、グローバル人材とイノベーション開発のためのソフトパワー関連に使われるから、大学も必死なのである。

☆もちろん、この中には、割合から行けば0.04%くらいであるが、初等中等教育のグローバル人材育成のための予算がついており、公立の初等中等教育もいよいよ本格的にその予算を使うためにもグローバル化せざるを得ない状況に迫られている。

☆サンデー毎日という大衆誌にその話題が前面に出るようになって久しいが、それが「前期・後期決定版東大・京大」の記事とセットになって編集されたということが、特に重要である。中等教育と高等教育がグローバル人材育成とイノベーション開発に進むための予算がついたという現実的な話になったということを示唆しているのであるから。

☆さて、今年の東大合格者数ベスト10のうちその路線をいち早くキャッチしているのはどこだろう。

1 開成 170

2 灘 105

3 筑駒 98

4 麻布 82

5 学芸大付 68

6 桜蔭 66

7 聖光 62

8 渋谷教育幕張 61

9 駒場東邦 59

10 栄光 52

☆開成は明確に準備をしている。しなくてもすぐにグローバル×イノベーション路線(GI路線)に乗れるが、ともかく準備をしているのだから、用意周到である。

☆灘も、すでにICTと英語を駆使して在学中から活躍している生徒人材が豊富だから、すでにGI路線は開かれている。

☆筑駒は、むしろはじめからGI路線をけん引していた。「創造・挑戦・貢献」という教育哲学はGIそのものである。

☆麻布も、すでにGI路線。東大を選ばずに海外大学を選択している卒業生も多い。もともと教養主義ベース。つまりリベラルアーツベース。

☆学芸大付属も、この系列ですでに国際教養系の中等教育学校があるぐらい。

☆桜蔭、聖光、駒東は、東大が関東ローカル大学化し、大学機能としてのパーツに合格していることに疑いを持たない学校だから、東大の中の一部にグローバル人材育成ビジョンの転換がなぜ起きているのか、それに明確に目を向けることはないだろう。ただ、東大合格者の数が増えればそれでよい。

☆渋谷教育幕張は、哲学とフォームとしてはGI路線であるが、リベラルアーツとしての教育実践はこれから充実するということだろう。

☆栄光は、イエズス会出身の新法王誕生ということもあって、水面下では盛り上がっているだろう。もっとも、GI路線はもともとイエズス会の世界戦略の既定路線ではある。

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