GI路線“05” グーグルと対峙する男「井口尊仁社長」
☆日経ビジネスONLINE(2013年4月11日)に、こんな記事がある。
☆井口尊仁氏は、元頓智ドット代表取締役。目の前のリアルな空間に、様々なデジタル情報を付加して現実世界を拡張してしまう「セカイカメラ」のコンセプト発表以来、世界から注目を浴びているという。
☆そして、今、 グーグルの新しいコンセプトの電子機器としてのメガネ型端末「Google Glass」に挑戦すべく、新たなメガネ型端末「テレパシー・ワン」の開発を急いでいる。そのために、昨年2012年12月をもって頓智ドットを退職し、今年1月にテレパシーを起業したのだという。
☆井口尊仁氏もまた、Google Japanの徳生健太郎氏とともにグローバル人材のロールモデルである。
☆言うまでもなく、起業してイノベーションを生み出そうという熱き想いという意味で、そうなのだが、たいへん面白いのは、井口氏の次のアイデア。
グーグルは検索を発祥とする会社なので、グーグルグラスは現実に目に見えているものをすべて検索可能にしようとする。だが、僕らは違う。利便性を追求するものではなく、ウエアラブルコンピューターによって人と人が自然につながり、スムーズなコミュニケーションを可能にしたいと考えている。
恋人が見ている風景や景色を離れていても一緒に楽しみ、共感できる。買い物だけではない。釣りでも旅行でも、現実に見えている風景をベースに幸せなコミュニケーションができる。モノの見え方から行動まですべてが一変する訳だ。我々の製品コンセプトは「Wear your love(あなたの愛を身につける)」。スコットランド出身のドノヴァンの名曲「Wear Your Love Like Heaven」とかけている。 カッコイイでしょ?(笑)。
身につけた瞬間だけ嬉しい、楽しいではダメ。日常的に使いやすいものでなければならない。どのくらい簡単に日々利用できるようにするかが一番の課題だ。目の前に表示される仮想スクリーンがクリアでなければならないし、品質を高めなければならない。スマートフォンとの通信を担うBluetoothも省電力にしなければならないし、高速にしなければならない。バッテリーも重要だ。スマートフォンとリアルタイムに通信しながら、しっかりと電池はもってほしい。
☆なんともプレイフルで、クール。プラグマティストである。またこうも語っている。
もはや日本対世界という構図でモノを考える時代ではない。その思考こそ無駄。最も素晴らしい製品を創り出すために、設計は日本、生産はアジア、エコシステムの形成はシリコンバレー。こうすることで日本の光学技術の高さはより世界に伝わっていくはずだ。
☆まさにグローバルな動き。そして、
世界中の人が自分の作り出す製品を使っている“絵”が頭に思い浮かばないと面白くない。技術者はある限定された地域ではなく、世界の人が誰でも使っている絵を頭に思い描いてモノを作りたいはずなんだ。アイデア、ビジョン、世界観が共感、共鳴を呼ぶような拡がりをもっていない限り、誰も巻き込むことなんてできない。人だって動きやしない。
☆これぞグローバルリーダー、クリエイティブリーダーのプロットタイプではないだろうか。
| 固定リンク
「21世紀型教育」カテゴリの記事
- 石川一郎先生のメタファー対話(2021.08.22)
- 学習指導要領の再定義の必要鵜性?(2020.08.28)
- ホンマノオト21に移動します。(2018.07.25)
- 【CoMe世代】2006年以降に生まれた子供たちのためにヒューマン・プロジェクトを立ち上げよう。この10年間で、デストピアかユートピアかが決まるのだ。(2018.07.19)
- 【聖学院 生徒の未来を創るコンフォートゾーン(2)】(2018.06.28)
最近のコメント