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桐光学園 GIL路線本格化

☆桐光学園の教育というと、まずは他の追随を許さぬリベラルアーツということになろう。論文・作品集「テオリア」に結実するほど探究学習や編集の学びにあふれているし、なんといっても毎年毎月のように行っている「大学訪問授業」は破格である。

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☆大学教授による授業は、毎年一冊の本としてアウトプットされる。いわば桐光学園の破格のリベラルアーツのポートフォリオである。それにしても今年度の講師陣のラインナップは凄まじい。知の最前線で固めている。

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☆ポストモダンの旗手柄谷行人氏、木田元氏、そのポストモダンを脱構築している東浩紀氏、戦後の現代思想の牽引車である中島義道氏、岩井克人氏、民俗学を思想に高めた赤坂憲雄氏、緊迫した歴史に直面している日本を語る酒井直樹氏、ポストモダン文学を多数紹介している柴田元幸氏やポストモダンから美学を語る柏木博氏、それと対峙する美学を語る渡辺裕氏・・・。一貫した系譜(大森荘蔵や廣松渉の系譜)とその脱構築の価値の転換のプログラムが明確になっている。

☆生徒は、授業を聴くだけではなく、参考図書や周縁テーマや問題を探求する。もちろん授業中、講師と対話する。これほどの講師陣のラインナップとその選択のコンセプトをプロデュースしている学校は他にない。

☆桐光のもう一つの特色に、講習の充実がある。とくに土曜日のユニーク講習は文字通り創意工夫されている。今年この土曜講習に新しい講座が設けられるという。

・Academic  Skills for Study・・・中1から高3まで、欧米の大学への志向をもつ生徒を募集してTOEFL ITP対策、受験, 論理的思考トレーニング、エッセイライティング、スピーキングプレゼンなどを指導。

・国内研修・・・希望者に「TOKO ENGLISH IMMERSION SCHOOL」を開設。ネイティブの指導の下、プレゼンテーションスキル、ディスカッションスキルなど集中して指導。

☆また、昨年冬には、海外の大学受験に向けての、おおまかなガイダンスも職員会議で研修し、教員への意識付けも行われた。

☆帰国生入試をスタートし、多くの帰国生が受験しているのには、英語科の若い先生方のイノベーションが生まれていたのである。学校は、ビジョンだけでは進化しない。現実化する教職員の動きがなければ。

☆しかし、進化できない学校は、部活や生徒指導、会議、補習、広報活動など役柄が重なり物理的に身動きが出来ないディスオーガナイズされて動く因習ともいえる慣習で動いている。

☆桐光学園には、大学訪問授業のコンセプトから、そのような因習を破壊し、教職員のモチベーションが内燃するリーダーシップが存在しているのが見通せる。

☆組織として機能し、チームとしてプレイフルでパッションを胸に高い志を果たせる学校はそう多くない。桐光学園はその数少ないモデル校の一つである。

☆ともあれ、今年桐光学園は、グローバル教育×イノベーション教育×リベラルアーツ教育というGIL路線を突っ走る。

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