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近藤会長 「私立と公立の教育の質の違い」語る<了>

【私学の歴史的意義】

☆近藤先生は、姉妹校ケイトスクール(有名プレップスクール)がサンタバーバラにあるということもあって、毎年のように米国の西海岸のプレップスクールや大学の視察をしている。昨年モンテッソーリ教育を行っている学校を視察した時に気づいたことを語った。

Cateshool

「イノベーションの最先端を歩んでいるグーグルのCEOもモンテッソーリの教育を受けている。どんなに技術革新や自由をたっとんでいる米国でも、これは大事だなあと思うものは今も残しているということに気づきました。

ところが、戦後日本は大きく考え方を変えたときに、戦前の教育はすべて捨てられてしまった。実はこのとき、現在米国でも残されているこれは大事だなあと思うものまで捨てられてしまったのではないか。今の教育の問題は、そこにあるのかもしれないと気づいたのです。

1907年にイタリアの女性マリア・モンテッソーリが教育を作ったときに、彼女は日本の茶道を取り入れているんですね。だからモンテソッリーの教育道具は、茶道の道具のように、きちんと整理されていて、出し入れできるようになっている。自由に独創的な才能が、このようなきちんとした作法やマナーの土台の上に成り立っているというのが、今の日本の教育に見失われてしまている教育ではないかと。

ところが、そのような大切なものを今も残しているのは、戦前からの建学の精神を守っている私立学校なのではないかということです。戦前欧米の教育が日本の教育に学んだ時期もあったのですね。そのときの教育が私立学校には残っているということなのです。」

☆西海岸でナンバーワンのプレップスクールであるケイトスクールは、朝の会で、沈黙の日という機会がある。生徒1人ひとりが、自分の現在置かれている意味について思いを巡らし、それについてプレゼンをする準備の時間。これはかつて日本の教育にもあり、私立学校には今もある大切なものに着想を得たということだ。

☆世界のイノベーションを生み出す大事な精神の構えは、実は日本の教育にあったし、今も私立学校にある。そしてその精神がグローバルな時代に活躍する人たちのベースにもなっている。このことを私立学校はもう一度改めて認識しなおし、新たな伝統を作っていく時代に突入した。

☆近藤先生は、現段階のアベノミクスを評価しつつも、この大事なものを顧みない現政権の教育政策には懸念も表した。私立学校は過去・現在・未来において、大事なものを新たな伝統として継承し、その都度政権の教育制度のリスクを察知し、子どもを守る教育活動を示していく使命を持っていることを宣言した。

「教育は最高のボランティアであり、愛情に満ちた環境で育った人材を世に出す使命感を私立学校は持っているのです」

☆人間の存在に大事なものを支えるのは、この使命感であるという私立学校の気概をわたしたちも応援したい。

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