橋下発言 米国政府の厳しい批判
☆朝日新聞2013年5月17日には、橋下氏発言を非難する米政府当局者のコメントが載っている。短いがその批判の言葉は相当厳しい。
Mayor Hashimoto’s comment is outrageous and offensive.
☆朝日新聞の訳は「橋下市長の発言は、言語道断で侮辱的なものだ。」となっている。もちろん正しいのだろうけれど、英語から伝わってくるのは、怒りという感情を通り越して、感情の問題で済ますわけにはいかない問題があると聞こえる。
☆また、たしかに侮辱的なのであるが、その感情の話で終わっているのではなく、あきらかに近代民主主義や人権に対する攻撃的な政治発言であると明言しているということがポイントだろう。
clearly grave human right violations of enormous proportions.
☆朝日新聞の訳では「明らかに深刻な人権侵害で、重大な問題だ」となっている。もちろん正しいのだろうけれど、英語から伝わってくるのは、人権に対して不正な行為を行っているという程度の侵害をはるかに超えて、“violation”なんだと。
☆その破壊行為の程度は最高度“enormous prpprtions”なんだと批判している。これは感情レベルの批判ではない。まるで危険水域を緻密に計算するような言い方ではないか。
We understand that mayor Hashimoto is planning to travel to the United States, but in the light of these statements, we are not sure that anyone will want to meet with him.
☆朝日新聞の訳は「橋下市長は米国訪問を計画しているそうだが、こうした発言を踏まえると、面会したいと思う人がいるかどうかはわからない。」となっている。もちろん正しいのだろうけれど、英語から伝わってくるのは、「橋下市長」を「日本の要人」と置き換えても成り立つぐらいの厳しい構えではないか。
☆つまり橋下発言は、日本の政治姿勢のメタファである。
☆私立学校は女子教育を行ってきた。このような“clearly grave human right violations of enormous proportions.”から守るためである。
☆したがって、今回の米国当局のコメントは私立女子校の姿勢のメタファでもある。
☆女子学院の創設に寄与した矢島楫子は、日本キリスト教婦人矯風会会頭になり、社会活動も精力的に行っていたが、米国で行われた万国矯風会大会に出席するほどだった。当時は飛行機などないから、その決意の強烈さは、想像を超えるだろう。
☆米国に出立する前に、麻布の創設者江原素六を訪ねている。江原素六は、ただただ矢島楫子の決断と活動に敬意を表しリスペクトしたという。矢島楫子の意志は、今も女子校の意志に通じている。
| 固定リンク
「グローバリゼーション」カテゴリの記事
- 帰国生対象「JOBA学校フェア」盛況(了)(2014.07.28)
- 帰国生対象「JOBA学校フェア」盛況(7)(2014.07.28)
- 帰国生対象「JOBA学校フェア」盛況(6)(2014.07.27)
- 帰国生対象「JOBA学校フェア」盛況(5)(2014.07.27)
- 帰国生対象「JOBA学校フェア」盛況(4)(2014.07.27)
最近のコメント