共立女子の基盤授業は問題発見・解決型
☆東大生松本実紗音さんによる3つのアクティビティの取材記事。非常におもしろいのは、松本さん自身がグローバルスタンダードの教育環境にいて、21世紀型教育の体験者であるから、取材の切り口が新鮮。
☆授業をアクティビティとさり気なく表現しているところにそれは顕れている。また、次の表現に注目。
見学してしばらくは、摩擦や空気圧といった概念をいつ教えるのだろうかと見ていたのだが、授業前に説明会で聞いた渡辺校長の言葉が蘇ってきて、ようやく私にも授業の狙いが見えてきた。校長は、「解なき社会に独自の判断ができる女性の育成」を語っていた。なるほど、この授業もまた、自力で考えるための材料が提示されているのである。これは「問題発見・問題解決型」の授業だなと思えてきた。原理を発見、推論するためには、目の前の現象をしつこく観察しなくてはいけない。だからこそ、楽しく試行錯誤するのである。教科書を読んで知識を得るだけの勉強と比べ、遥かに実践的で応用のきく学習ができるだろう。
☆すてきなストーリーとして切り取られている。これは、松本さんがTOK型のクリティカルシンキングを学んできたからこのようなライティングの手法になるのである。
☆松本さん自身は、共立女子の授業が、すべて問題発見・解決型、つまりプロジェクトベースの学習であることは、すぐにピンときているわけであるが、書き方としてこういう自問自答型の流れにしている。
☆そして、そこに渡辺校長のエピソード、教科書中心の従来型の授業とのコンペア・コントラストなどもきちんと挿入。何より大事なのは「遥かに実践的で応用のきく学習」というオチ。
☆共立女子の教育の質は、グローバルな環境で学んできた記者の目には、くっきりと21世紀型教育として写る。それがどの授業でも当たり前のようになっていて、一般にはその価値が特段注目されない。
☆だからこそ、今回の松本さんの目に映し出された共立女子の教育のあり方は貴重である。ぜひ記事を読んでいただきたいと思う。
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