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共立女子の授業の奥義 漱石に通じる

☆共立女子のオープンキャンパスで、<体験授業「国語」短いが勝ち!作文競争>というアクティビティがあった。前回紹介した松本さんは、こう記事にしている。

国語の体験授業では、決められた語群を使って出来る限り短い文章を作るという参加型の授業が行われていた。指定された言葉は、「六月」「めきめき」「パンダ」「さす」「おいしい」「旗」「驚く」「単純だ」であった。

このアクティビティも決められた解答があるわけではない。いかにしてわかりやすく、かつ簡潔に書くかという作文の授業なのだが、全く堅苦しさがなく、生徒たちは楽しみながら文章を書いていた。何かよい書き方の見本があって、それを参考に文章を書くのであれば、独創性は育たない。かといって、ただ「自由に書きなさい」でも、多くの生徒は書き方が分からない。使う言葉を限定して、しかも短くまとめた方がよいという縛りが、逆に生徒のゲーム感覚を刺激しているようである。

☆この記事によると、共立女子のプログラムづくりの方法が見えてくる。

・簡潔、明快、感銘のコンセプト

・ストレスレスでプレイフルの流れ

・試行錯誤

・オリジナリティの重視

・条件と自由による化学反応

☆といったところだろうか。この要素はすべて化学反応という内発的モティベーションを支えるためのものである。

☆実は、概念や知識を先に教えるトップダウンではなく、さまざまな学びの環境という諸条件を設定することで、生徒が内発的に試行錯誤して、ボトムアップ的に知のシステムを構築していくというやりかた。

☆まさにナノテクノロジーという最先端の構築手法である。

☆それにこのキーワード

「六月」「めきめき」「パンダ」「さす」「おいしい」「旗」「驚く」「単純だ」

☆今月、上野動物園のパンダの妊娠のニュースは、あまりに旬である。それゆえ、パンダをめぐるイメージ全体像がふくらみやすい。その絵を説明するためにキーワードを「てにをは」でつないでいくのである。

☆ここで、重要だポイントは、素材の選択ということである。素材を見て、「ああ!」とか「エッ!」と思わなければ、化学反応は始まらないからである。それに、言葉は意味より前にイメージであるというのが共立女子らしい。言葉の意味の病から解放されているからである。

☆解なき社会で生きていくには、言葉の意味は自ら創らなければならない。そして創ったものを共有しなければならない。ステレオタイプな意味に縛られていたなら、創造はできない。

☆キーワードという条件は、「てにをは」を外すという条件解除をしたよという条件のサインである。実に奥深い。

☆キーワード群のストレオタイプな関係性を、「てにをは」解除によって脱構築する過程こそ共立女子の関係全体をデザインする21世紀型教育の知である。

☆夏目漱石がターナーの絵やラファエル学派の女性の絵から、「坊ちゃん」や「こころ」を書いたように、絵と言葉の知のインタフェースをやってのけているのである。

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