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工学院即未来を宣言 第1回中学説明会で

☆7月13日(土)、工学院は第1回中学校の説明会を開催。すでに4月に平方新校長が就任して、入学式当初から「工学院即未来」をともに創っていきましょうという宣言が高らかに謳われていた

☆あれから3か月、そのビジョンは見事に具現化している!

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☆すでに工学院は他校に比べて経営資源と教育資源に恵まれている。中学受験市場の低迷にもかかわらず、工学院の中学募集は動揺していない。

☆外から見ていたら、変わる必要はない。しかし、昨年12月末から、急激な時代の変化の波が教育界を襲っている。

☆TPP交渉目前に、あらゆる領域がグローバルスタンダードと均衡を保つのに躍起になっている。医療分野教育分野もその例外ではない。

☆教育のみならず時代の最前線にいる平方先生は、今年の新入生に君たちとの出会いは格別だ。私も新校長だから、工学院1年生だよ、君たちといっしょに未来を拓いていきたいと語ったとき、彼らが、すでに2015年にマインドセットされている21世紀型教育の政府の教育行政政策に直面すること、2018年に日本語IBディプロマ取得者のために東大ですら大学入試を大変革する動きに直面するということを見抜いていた。

☆平方校長は、21会(21世紀型教育を創る会)の同志会の幹事長でもあるから、そこで時代の最先端の技術や改革の情報をリサーチしているのである。

☆しかし、先にも述べたが、経営資源と教育資源に恵まれているから、ドラスティックな改革は必要ない。バージョンアップ戦略でいけるのだ。

☆そのためには、学内のモチベーションを上昇させるリーダーとしてこまめに動いているそうだ。私立中高協会の副会長でもあるから、自分の学校だけのためだけではなく、私学全体、日本の教育全体のために全国を奔走しているから、想像を絶する忙しさのはずだが、実によく学内でコミュニケーションをしている。

☆新入生と「出会い」を共有したということが、今保護者面談を全員と校長自ら行っていることにリンクしている。多様なニーズを聴きながら、「工学院即未来」のビジョンをシェアしているのである。

☆そして、月1回のペースで、学内でビジョン共有とアクションのリフレクション大研修をやっているということだ。主任チームはまた別に研修をやっている。校長自らそこでコメントを語り、モチベーションを共有している。

☆もちろん、そのほかの定例会議もこなしている。つまり、これはピーター・センゲの「学びの組織」をつくるセオリーを実践しているということ。すさまじい意志が必要だが、その成果は、内的モチベーションと論理思考を共有するタフな集団が出来上がる。シリコンバレーのビジネス組織は、この学びの組織態であるが、教育の世界ではこのマネジメント手法が最適。しかし、それゆえ、この手法を使える校長は少ない。

☆論理思考としては、日本語IBのトレーニングを教師自ら動き出していると説明会でかたっていた。要するにシラバス―テスト―評価がグローバルスタンダードになっていくということなのだ。

☆また海外研修・修学旅行に加え、3か月留学、6か月留学も新設する。これは都から助成金をもらえるので、個人負担もグッと少なくなる。東京都以外の隣接エリアから参加した保護者には、かなりのお得情報のはずである。

☆通常の授業にも問いの共同体としてPILやPBLスタイルのものを入れていく取り組みを進めているという。東大・京大・河合塾がけん引しているアクティブラーンニグに相当するが、これは授業外活動か総合学習の代替として行われるのが通常。

☆しかし、それを授業に盛り込んでいくという発想は、東大が推進している米国オンライン授業のフロンティアであるカーンアカデミー「反転授業」や京大が布教しようとしているハーバード大学マズール教授のPILに通じる。

☆説明会で、平方校長が「教師の内的革命」と語る背景にはこういう情報と学内の具体的な動きがあるのである。

☆そして理数の充実。このバージョンアップは、毎年行っている科学教室(参加者が1万人弱というからすごい)を初期値としてそこからできるので、すさまじくパワフルになるのは推測に難くない。

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☆そして、「工学院即未来」が具体化する確信を抱いたのは、3人の証言があったからである。

☆まず、中学校教頭の橋本先生のプレゼンが、「平方革命」が成就する暗黙知がすでに学内にあることを証明していた。

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☆生徒の学ぼうとする力を引き出す教育をやってきたこと。ユネスコが21世紀型教育として世界の国々と合意した4本の柱

知ることを学ぶ(learning to know)
為すことを学ぶ(learning to do)
共に生きることを学ぶ(learning to live together)
人間として生きることを学ぶ(learning to be)

☆を大切にしていることをプレゼン。この暗黙知・潜在力を見える化するためのシラバスづくりや研修を行っているのだという平方校長の言と同期したのである。

☆そして、ちょうど私の隣に説明会の案内を手伝っていた中学の生徒会長がいて、私が「本当かな?」とつぶやくと、ニッコリ笑顔で、「橋本先生の言っていることは本当ですよ」と。これはおもしろいとばかり、「平方校長の改革の話は生徒のみなさんにも伝わっているの」と聞いてみると、「伝わっていますよ。僕も期待しています」と。なるほど学びの組織が時熟しつつある。しかも急速に。

☆さらに、入試広報部長の高橋先生は、入試問題は学校の顔。21世紀型の教育を標榜するのだから、入試もその教育内容を反映しなければならない。そこで「思考力テスト」を2月2日A日程に導入すると。国算または国算社理または思考力テストというように選択できるそうだ。

☆本格的な教育内容のバージョンアップは平成26年度からだから、たしかに来春の入試から思考力テストのような21世紀型入試をやらねばならないが、そうはいっても4月に新校長が就任してからの話であるのに、実行力がパワフルすぎる。学んだ力としての知識力よりも学ぶ力(論理思考の方法)や学ぼうとする力(モチベーション)をみる「思考力テスト」は作るのが難しいはず。

☆すでにプロジェクトチームが動き始めているということである。まさしく学びの組織の柔軟かつ俊敏な動き。

☆塾関係者も説明会に参加していて、会終了後、平方校長のところにやってきていた。私もインタビューしていたからその近くにいたが、その方はやや興奮気味で「ビジョン」は明快でしたが、具体化できるのですかと。

☆平方先生は多くを語らず、「まあ見ていてください」と。説明会も会を重ねるごとにその内容は充実していくということだ。今年度の中学受験で見逃せない私立中高一貫校の一校である。

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