週刊東洋経済7・6 エリート教育とお金 必見!(3)
☆お受験から記事は編集されているが、驚くような内容だ。お受験の指導方針がアメとムチだというのであるから。
☆しかし、一方で慶応幼稚舎に受かる子どもには共通点があるという。
周りの雰囲気に流されず、自分の考えをはっきり言える子。親が変に抑え付けず、自由に元気よく、のびのび・・・。
☆幼児に限らず、大人にも通じる話。アメとムチとは逆の内発的モチベーションを高める教育が必要ということだろうが。
☆このお受験業界の矛盾だらけの状況は、実におもしろい。
☆それに、ジャックはすごいが、伸芽会、こぐま会、ICEの幼稚舎合格者数の少なさ。これだと私自身の知っている幼稚舎に合格する子どもたちとあまり変わらない数じゃないか。
☆少ないサンプルだから、たまたまこの子たちはすてきな子どもたちなのだろう、みなこうではないだろうなあと思っていたが、むしろこのような子どもたちが幼稚舎に入るのだと考えていいのかもしれないとふと思う。
☆どんな子も幼児の時から、自分の意志を持っている。ただ、その表現の仕方が違うし、表現方法の巧みさが違う。その差が大きくなって何につながるかはわからない。おそらく相関はないのだろうが、たしかに幼稚舎に受かる子どもたちは、私の知る限り魅力のある活発さを有している。
☆ただ積極的なのではない。惹きつけられる内容を表現しているということなのである。
☆幼稚舎はペーパー試験がないから、この子どもたちの魅力を評価できる。ペーパー試験があると、そのペーパー試験の得点が重視されるから、魅力が無視されてしまう子どもがでる。
☆それにペーパー試験の勉強は、魅力をそぎ落とすことにもなる。
☆幼稚舎の試験は、
模倣体操
指示行動の運動
行動観察
お絵かき(絵画か工作かどちらか)
☆お受験塾がどこまで理解しているかわからないが、このような試験は情報処理の基本を見ているわけだ。
☆それぞれの五感センサーがとりこんだ情報を正確に、表現できるかというところは、4つの試験に共通している。それは情報発信者と情報受信者のコラボアクション度にも現れる。
☆情報発信者と情報受信者の権力関係がフラットなときどういう情報処理反応をするかどうかもチェックしている。
☆つまり、コンテンツのよしあしではなく、それを作るまでのプロセスを、目から入ったあとのプロセス、耳から入ったあとのプロセス、接触によって入ったあとのプロセスなど、その情報変換のプロセスまでチェックしているのである。
☆魅力とは、そのいずれものプロセスで、人を巻き込む技を持っているということであるが、それが何であるか、解明されていないだろう。子どもたち1人ひとりもそんなものは知る由もないし、幼稚舎の教員も明確に認識してはいない。
☆ただ、徹底的にお受験でトレーニングされてきたプロセスを比べると、おっ!何か違うというのは了解できるのである。情報処理のプロセスがスムーズで出力もパワフルで発想もおもしろいのであれば、魅力的集団を創ることができるはずであるという長年の暗黙知が幼稚舎には出来上がっている。
☆この暗黙知を共有できる人材を幼稚舎は探しているのだろう。しかしながら、暗黙知は人によって違う。出力もそんなステレオタイプな方法を使わない子どももいる。
☆結局はわからない。少なくとも、現状の社会におけるエリートの素養というか暗黙知は慶応幼稚舎に合格するような生徒であり家庭である。
☆このような生徒になるか家庭になるかは、実は多様な選択肢の一つに過ぎない。この教育を受けなければグローバル時代に勝ち残れないという方程式は成り立たない。
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