週刊東洋経済7・6 エリート教育とお金 必見!(12)
☆学校の価値意識・学校文化が、サンデル教授のいう4つの正義判断であるリバタリアニズムであるか、リベラリズムであるか、コンサバティズムであるか、コミュニタリアニズムであるか、あるいはそれらの複合主義であるかは、ビジョンやテクニカルな実績や偏差値からだけではわからない。ファンダメンタルなシラバス・授業・評価を見る必要がある。
☆従来型の一斉授業と素点や偏差値の成績がでるテストをやっているようは、リベラリズムやコミュタリアニズムはなかなか形作れない。
☆では、インタラクティブな授業やプロジェクト学習、アクティブラーニングをやっていれば、リベラリズムやコミュニタリアニズムを形成できるかというと、ビジョン=テク二カル=ファンダメンタルすべての局面に一貫した高次思考に基づいた創造的な対話が浸透しているかどうかにかかっている。
☆この高次思考に基づいた創造的対話は、面談のとき、教師と生徒とのやりとりのノートに、哲学教室や科学教室、対話型授業などで見ることができる。
☆しかし、面談を見ることはできないし、ノートのオープンにできないものもある。哲学教室や科学教室、対話型授業は見ることができるが、対話と実験はセンシティブだから、大勢いで見に行くことはできない。
☆そこで、これらのロールモデルやデモンストレーションを見たり体験したりできるようにプログラムを開発している学校が出始めた。
☆オープンキャンパスや体験授業のように普段の姿を見ることができるだけでは、実は足りないのである。ロールモデルやデモンストレーションをデザインできること自体が創造的で高次思考が存在していることの証である。
☆ふだんの姿を見てくださいは、一見信頼性があるが、時代の要請に敏に対応できるかどうか実はわからない。伝統的な授業や部活は大事であるが、不易流行こそが伸びる私学のエンジンである。
☆佼成学園女子が渋谷教育学園幕張と並んで注目されて理由は、このエンジンが随所にあるからである。入試でもPISA型入試という思考力型テストが実施され、その対策講座でロールモデルが展開されるのである。
☆また留学体験は、後輩に伝えられるとき、常に新しい気づきとしてシェアされる。しかしながら、この気づきは、普遍的で、留学において、最も重要で豊かな時間は、留学先で出会った人々とのディスカッションという思考活動の時間であることが必ず伝えられるのである。
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