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平成26年度中学入試説明会 後半戦始まる 新時代学校選択メガネ肝要

☆夏休みも終わり、中学入試の説明会も後半戦が始まった。受験生にとって学校選択決定への階段を駆け登っていく重要な時期がスタートしたのである。

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☆保護者のみならず、受験生もいっしょに、説明会や文化祭に参加するケースが主流になっている。とくに同時開催している体験授業などにも参加する機会もということになると、開催日は土日に集中する。

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☆グラフを見るまでもなく、すべての説明会に参加することは不可能である。しかし、説明会に参加することによって気づく情報もたくさんある。

☆受験生にとって、説明会でしか得られない大事な情報は感覚情報。雰囲気といってもよい。テレビやネットなどのメディアでは伝わらない五感情報は極めて重要である。6年間通うわけだから、空間や椅子、机、色、匂いなどが心地よいかどうかは意外と大切なのである。

☆POPな感じ、クラシックな感じ、華やかな感じ、静かな感じ、大人の感じ、アートな感じ、英国的な感じ、米国的な感じ、日本的な感じ、なんでもある感じ、道徳的な感じ、抑圧的な感じ、優しい感じ、カタイ感じ、かわいい感じ、格好いい感じ、楽しい感じ、暗い感じ・・・。

☆そんなことは、学校生活と関係ないとは言えない。靴ひとつ選ぶにもサイトで品定めして、実際に履いてみて、決める方が多いだろう。まして学校選択、偏差値をみて、エイヤーっ!と決めてよいはずがない。

☆サイトや情報誌、塾の先生、保護者の横の情報などなどから選択して、絞っていくはず。

☆そんなとき、まだほとんどの学校も塾もきちんと流していない情報がある。それは、2015年以降表面化する次の学習指導要領の基本的考え方。今「脱ゆとり教育」が実はあまり話題になっていないことに気づいているだろうか。

☆それは、今文科省や政府は≪脱「脱ゆとり」教育≫=≪グローバル教育≫を次の学習指導要領に盛り込もうとしているからである。

☆これは従来のような国際理解教育とか英語教育とかいうレベルの話ではない。なぜなら、先進諸国は、すでにこの≪グローバル教育≫を積み上げて日本を追い抜いているのである。

☆イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールなど英語圏で、今≪グローバル教育≫=≪21世紀型教育≫=≪グローバルシチズンの高次思考学習≫の取り組みが進んでいる。

☆次の学習指導要領のコンセプトマップは次のように発表されている。

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☆カリキュラムイノベーションが重要である時代を2015年から迎えるのである。そして2018年から大学入試も大きく変わるプランが立てられている。特にTPPの交渉が進めば、それは加速される。

☆先進諸国が組み立てているグローバル教育のベースは高次思考を養うリベラルアーツである。TOEICで870とって、大学入試を有利になんて考えていても、この高次思考のリベラルアーツには歯が立たない。

☆TOEICでは900以上とって、なんとか英語はぎりぎりついていけるという程度。それは高次思考の対話ができる入り口に立つぐらいの感覚。

☆文科省は、この現実をまだ国民に語っていない。しかし、情報は公開しているから隠ぺいしているなどという誹りは回避できるようになっている。むしろ、その情報を見ればわかる人はわかるという程度に大量に情報が流されている。

☆しかし、私立学校の中には、文科省ではなく、1989年のベルリンの壁崩壊の時代の声を聞いてから、先を読んで教育を積み上げているところがある。

☆多くの学校は、偏差値と大学進学実績の喧騒に、その声を聞き逃しているが。

☆しかし、だからこそ語学の問題と高次思考の問題をきちんと切り離しつつ融合できるグローバル教育×イノベーション教育×リベラルアーツ=≪GIL≫教育の準備を積み上げている学校を選択できる「新時代学校選択メガネ」を持ちたいものである。

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