政府の教育再生会議、大学入試改革に意欲
☆日本経済新聞2013/9/18 19:13 によると、
政府の教育再生実行会議は18日、会合を開き、大学入試改革について集中的に議論した。安倍晋三首相は冒頭で「大学入学者選抜は学生の能力や意欲を多面的、総合的に丁寧に評価する方向に転換していく必要がある」との見解を示した。
☆新聞記事では、例の高校在学中の学習習熟度を測る「到達度テスト」の導入を巡る話が扱われていた。いろいろ議論があった中で、この事項が記事になったというのは、やはり、「到達度テスト」実施方向でいくのだろうか。
☆一方で「センター試験は一定の成果を上げており、大幅な見直しは必要ない」という指摘があったというのだから、相変わらずの方もいるというのは、いつものこと。
☆「到達度テスト」の制度上の是非はいろいろあるだろうが、少なくとも「センター試験」が目指している偏った学力に向けて高校時代受験勉強していると、日本の多くの高校生がもっている才能の芽を摘んでしまう。
☆グローバル人材育成時代に突入している中で、政府が焦るのも無理はない。次回の学習指導要領では、メタ認知とかジャッジメントや意思決定などのサンデル教授のようなものの見方考え方とかを前提にしているのに、今までの「読み書きそろばん」の枠組みの中での思考力に固執していては困る。
☆固執しているのではなく、見えないというのが本当のところかもしれない。ところが、デジタルウィズダムと呼ばれるように、海外のグローバル教育や21世紀スキル教育では、高次思考をグローバルシチズンは持とうという流れがある。
☆過渡的であるが、C型のような学力のポジショニングを政府は考えているのだろう。それが、「大学入学者選抜は学生の能力や意欲を多面的、総合的に丁寧に評価する方向に転換していく必要がある」ということだろう。
☆もちろん、C型の思考力の座標は、IBに見られるように、A型の階級格差があるかもしれない。しかし、高次思考をまずは、テストによって、経済格差に関係なく門戸を開くチャンスをつくることは重要なことだ。
☆最終的には、D型になるのは時間の問題であるが、A型とB型のギャップをいったん解消するためにも、C型に進むのは順番のような気がする。もちろん、いきなりD型に飛んでも構わない。
☆しかし、センター入試で満足している有識者もいるぐらいだから、一足飛びにはいかないだろう。
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