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「偏差値競争優位」から「教育の質比較優位」へ

☆前回、男子校と女子校の偏差値表の中に選択志向が2重になっていることを見てきたが、そこには「偏差値競争優位」と「教育の質比較優位」の2つの選択メガネがあって、機を見るに敏なB層が前者から後者へシフトする兆しがあるのではないかと述べた。

☆それは民主党政権から安倍政権へシフトした流れを見ればだいたいわかる。B層のハートをつかむA層が勝ち組になるのだが、そのA層が現在支持している安倍政権は、グローバル人材育成教育に大きく舵をきっている。

☆そこにうすうす感じ始めたB層は、そちらを選ぶ空気が高まっている。そして、これは安倍政権が計算していなかったことまで起こっているので、ますますその空気は膨張する。

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☆今までA層は、高次思考とか応用知識というエリアを見ないようにしてきた。臭いものには蓋をするというセオリーが働いている。生かさず殺さずとか、官尊民卑なる発想は、A層のお得意とするところだった。それは原発問題によって今更ながら明白になり、B層の心を怒らせた。

☆しかし、そもそもそのようなことが今までわからないでいたこと自体おかしいのであるが、B層は喜怒哀楽の空気で動くから、深くは考えない。

☆グローバル人材教育も、アベノミクスの一環ということであれば、OKなのだ。ところが、文科省はグローバル人材育成の国際比較リサーチを行ったり、日本語IBを入れるためにIBリサーチをはじめたとたん、今まで見えなかった高次思考だとか応用思考というのが露わになってしまった。

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☆そして、先進諸国が、今までアッパー層に与えていた教育を、21世紀スキルによって、ロークラスにも門戸を開き、21世紀型思考力に、できるだけ多くの子どもたちをシフトしようとしていることに気づいた。

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☆現状では過渡期で、上記C型のポジショニングであるが、目指すは、

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☆座標をかってにつくっている軸という壁を崩して、D型の21世紀型思考力を養うのがグローバル教育であり、21世紀スキルのトレーニングである。これを強力に推し進めているのがアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダである。そうしたいのはやまやまだが、アンヴィバレンツなのがイギリス。

☆日本はやっとB型を脱して、C型に移行できるかどうかが次回の学習指導要領で明らかになる。2018年に大学入試改革が本格化するが、それは、2009年にスタートした現行学習指導要領が10年間の間にフェードアウトしていく過程でもある。

☆しかし、B層はその過程を先取りする感性がある。特にアッパー層がもっていた教育を自分たちも手に入れられるとなると、欲求は高まるばかりだろう。A層は、そこを巧みにコントロールする。

☆A層の母体である≪官学の系譜≫は、見えない境界線をつくって権力構造ファントムをつくるのは十八番である。それに対し、その幻影を見破り、本物教育を遂行するのが≪私学の系譜≫である。

☆B層の中に≪私学の系譜≫の動きに気づくメンバーがでてくるのは、グローバルな時代においては必定である。ファントムは密室の中でしか投影できない。外から見れば仕掛けがわかる。

☆A層が意図せずして、グローバルな領域にB層を出してしまった。グローバル人材育成教育リサーチのパラドクスがここにある。特に大学の世界ランキングはまだ遠くの話であるが、アジアでの大学ランキングは大いに気になるだろう。そこで東大はいつの間にか5位以内から脱落している。

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☆もっとも、QS University Rankings: Asia 2013の話であって、他のシンクタンクが出しているものとは、また違う。しかし、これを見て安倍政権は、世界ランキング100以内にはいったら補助金も出すよというわけだから、B層もこれは大変なことだと空気を読むだろう。

☆このB層の機を見るに敏なるアグレッシブな構え(木を見て森を見ないともいえる)が、日本を変えるのである。

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