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各私立中高一貫校の思考力テスト

☆前回まで思考力テストの工学院モデルを紹介してきた。他の学校の思考力テストとの差異を考えてみたい。工学院モデルを基準に比較してみよう。

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☆かえつ有明、聖学院も思考力テストを実施する。基本はこのステップ1からステップ6まではある。それはこの3校は21会校の仲間であるから、情報交換が密であるということもその理由であろう。

☆しかし、教育理念が違うから自ずとその背景学習理論には差異がある。かえつ有明は、ステップ1はマッピングというのが決まっている。そしてステップ2から5までは、徹底したブルームのタキソノミー。各ステップごと認知ツールを明確にしているところが興味深い。

☆それゆえ、ステップ6はジャンプするというより、ステップ5までのプロセスにきちんと従うからジャンプするというダイナミックな感覚はない。

☆聖学院は、スッテプ1からステップ5までは、MITメディアラボのプレイフルラーニングというlearning by makingを埋め込むため、学びのモチベーションをバネに、ステップ6でジャンプする大変化の楽しみがある。

☆しかし、このプレイフルラーニングは、本来ワークショップ型だし、評価はICTを活用しながらリアルタイムに振り返り、こまめにジャンプする準備過程が特徴で、ペーパーテストになじまないジレンマがある。

☆かえつ有明にしても、聖学院にしても、それぞれのジレンマを克服するために、教員研修やミーティングで侃々諤々行われている。これが次のカリキュラムイノベーションを生むことにつながるからおもしろい。

☆文化学園大学杉並は、学んだ力×学ぶ力×学ぼうとする力というユネスコの学習理論がベース。今回カナダのグローバルカリキュラムを導入するから、アクティブラーニング系の理論も加わると思う。来春の入試から、少しずつその片鱗が見えてくるだろう。今のところステップ2から始まる。

☆佼成学園女子のPISA型入試は、OECD/PISAのシステムをベースにしている。PISAの開発の発展と共に、PISA型入試も進化するので、今後が楽しみである。やはりステップ2からはじまる。

☆麻布学園は、各教科によって学習理論が違うだろう。数学・理数は、現代化カリキュラムの理論がベースだと思う。社会科はフランスのバカロレアやドイツのアヴィツーアのようなテーマ主義の発想。国語は、現代思想ベースの文学論。4教科統一理論はないが、いずれもメタ認知の力が必要なので、筑駒同様、受験生は高次思考をトレーニングするしかないという感じか。スッテプ1.5から始まる。

☆武蔵は、学習理論というより、20世紀型大学アカデミズムの学問ベースだと思う。ステップ2から始まる。

☆ちなみに公立中高一貫校は、ステップ2からステップ5までで構成され、学習理論は全国学力テストをモデルにしている(本当はその逆かもしれないが、例によって物象化されたということか)。学習理論は特にない。古典的な入試問題の記述・論述を易しいものから難しいものに配置している作成方法である。

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