« 中学受験市場に支持される21会校 | トップページ | 中学受験市場に支持される「中高一貫校」(2)浅野 »

中学受験市場に支持される「中高一貫校」(1)浅野

☆サンデー毎日(10月20日号)の「中学受験のカリスマが勧める中高一貫校」で取り扱われている中高一貫校についてみていこう。まずは浅野。

☆浅野の偏差値や大学進学実績が高いのは言うまでもない。かなりの質の良い思考力を育てる学校であることは間違いない。

☆しかし、それが高次思考であるかどうかについては、ホームページなどでは定かではない。進路指導部のページによると、

東京大学の入試問題では、大学が学生たちに求める理想が作問姿勢に表れています。学習範囲の履修の中で基礎学力の定着を徹底した上で、ただ単に問題を大量に解く演習を繰り返すのではなく、問題を分析し、深く掘り下げる思考力を重視する能力が求められているのです。今後私たちの取り組む学習指導の課題と考えます。
 こうした反省を活かして、浅野学園における進学指導がさらに改善し、向上していくように取り組んでいく所存です。

☆思考力を育成することに力を尽くしていることはよくわかる。しかし、東大の入試問題は、次回の学習指導要領の設計のベースになっている、あるいはOECD/PISAやIBの設計ベースであるブルームのタキソノミーに照合すると、「知識→理解→応用→分析」の4段階で十分足りる。

☆そこから先のレベル「総合→評価」あるいは「メタ認知→自己決定」の段階までは必要としていない。

☆ここの部分にたっぷりボリュームをかけてカリキュラムを設計しているのが、筑駒であり、麻布であろう。

☆この第5第6レベルをやらないと、どんなに英語の教育に力をいれたとしても、グローバル教育には手が届かない。

☆国内で東大を頂点とする学歴社会で生活するので十分であるならば、部活を大いに楽しみ、国内エリートという勝ち組になれる確率が高い中高一貫校であることは間違いない。もっともグローバル人材育成時代に国内だけですむかどうかは、神のみぞ知る。

|

« 中学受験市場に支持される21会校 | トップページ | 中学受験市場に支持される「中高一貫校」(2)浅野 »

学校選択」カテゴリの記事