中学受験市場に支持される21会校
☆21会(21世紀型教育を創る会)は、現在15校。サンデー毎日(10月20日号)の「中学受験のカリスマが勧める中高一貫校」といういかにもジャーナリスティックなタイトルの記事に、21会校も支持されていた。
☆21会校も中学受験を実施している以上、市場から支持を得なくてはならない。昨今、グローバル人材育成時代に突入している雰囲気があって、今回の記事の編集者も、その指標をきちんとキャッチしている。中学受験市場も、偏差値と大学合格実績をベースにしながらも、新しい時代の流れも受け入れている。
☆市場とは常に新しいものを受け入れていく、いや新しいものを本来欲するから、グローバル人材育成時代の波に対応するのは当然というかセオリー通りである。
☆そうはいっても、米国のデフォルト危機問題は、米国債を保有している日本の金融機関にとっては、頭が痛い。最も保有している国は中国だから、もしその危機が本当にそうなったら、グローバル人材育成どころではないだろう。
☆懐疑的な部分がある新しいものには、一方で市場は慎重になるものでもある。そういう意味では21会校の中でも、大学合格実績とグローバル教育の両立をしているところが注目を浴びているのかもしれない。
☆21会校15校のうちどの学校がどの項目で名前が挙がっているのかみてみよう。
①人気がアップしそうな学校は?
かえつ有明・工学院大学附属
②大学合格実績が伸びている、来年伸びそうな学校は?
聖学院・佼成学園女子・東京女子学園・八雲学園
③グローバル教育に力を入れている学校は?
聖学院・佼成学園女子・富士見丘・文化学園大学杉並・八雲学園
④受験生や保護者に勧めたい学校は?
聖学院・佼成学園女子・聖徳学園
☆15校のうち9校が中学受験のカリスマの目にとまっている。そのうち聖学院と佼成学園女子は3つの項目で取り上げられている。
☆MARCH以上の合格実績が急激に伸びているし、聖学院は海外の大学に実際に毎年10名近く輩出している。しかも世界ランキング100位以内の大学にも進めている。
☆佼成学園女子は、多くの生徒が今人気の外国語・国際関係つまりグローバルな視野をおさめている大学に進んでいる。お茶の水や外大など国立大学にも。
☆両校は、MARCH以上の実績とグローバル大学の実績が両立しているのである。
☆もちろん、21会校は、ほとんど同じような質感を持っているから、両校の成功が、21会校全体に波及するのは時間の問題だろう。
☆ところで、聖学院と佼成学園女子は、3項目で注目されているのに、①の「人気のアップしそうな学校は?」にはノミネートされていない。
☆ということは、良質の学校で実績もグローバルもという両校に入っておけば、あとあとになれば、選択決断しておいてよかったということになるのではないか。いずれ、難しくなるだろうからである。
☆そしてまた、それは21会校全体にもあてはまる。両校と切磋琢磨しながら教育のクオリティを高めているし、ますますそうなる。何せ着々とIB以上の教育を構築中なのだから。
☆今回の記事で取り上げられている「IB(国際バカロレア)」というキーワードが中学受験市場でも根付いてきたようだから、なおさらではないか。
☆21会校とは、次の15校である。
21会校 (五十音順)
かえつ有明中・高等学校
共立女子中学高等学校
工学院大学附属中学校・高等学校
佼成学園女子中学高等学校
桜丘中学・高等学校
順天中学校・順天高等学校
聖徳学園中学・高等学校
聖学院中学校・高等学校
聖パウロ学園高等学校
土浦日本大学中等教育学校
東京女子学園中学校高等学校
戸板中学校・戸板女子高等学校
富士見丘中学校高等学校
文化学園大学杉並中学・高等学校
八雲学園中学校・高等学校
☆21会校の教育のクオリティについては、21会サイトを参照していただきたい。
☆私が欲している教育のクオリティとは、高偏差値ではないけれど高次思考を身に着けられるグローバルな教育。
☆JGや麻布、開成の教育の質感と同じだけれど、あそこまで偏差値は要求しない学校である。そういう学校こそ、今後のグローバル市民目線の学校ではないだろうか!
☆そんなこと言っても、やがてそういう学校は高偏差値になってしまうのではないかと。たしかにそうであるが、偏差値で測定できる模擬試験型の入試しか設定しなければ、そう言われてもしかたがないが、高次思考の資質だけをみる「思考力型テスト」を実施するから、それはある程度は回避される。
☆もしも麻布が従来型のA問題と高次思考だけをみるB問題を出し、どちらかを選択する入試制度に変えたら、応募者は急増し、東大100人合格、海外大学200人合格という学校になるだろう。
☆21会校は、海外大学が中心になるけれど、その影響が東大にも進学する道をナチュラルに拓く。
☆2018年大学入試は変わらざるを得ない。さらに、グローバル経済が大波乱になったとき、サバイブできる人材力は、IB以上の教育からしか輩出されないだろう。もちろん、預言者ではないが、5年から10年の予想は今までも多くの人がしてきただろう。
☆というより、そういうシナリオで世の中は動いている。それを知っている保護者も必ずいる。外資系の保護者が、ホームページだけで佼成学園女子を選択して訪れた。そしてリアルな教育空間に圧倒され入学。
☆21会サイトも含め、その学校のサイト情報以上の教育の質がリアルな空間には広がっているものだ。
☆麻布のサイトはデザイン的には魅力はあまりないが、中身は濃い。しかし、リアルな教育空間はもっと広く深い。
☆サンデー毎日もよいが、学校のサイトを徹底的に見比べて、学校説明会に足を運んでみよう。モチベーションも上がり、必ず学校選択は成功するだろう。
☆もっともその実感は2018年に心の底から抱くことになるだろう。
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