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大学入試改革「達成度テスト」 やっとIRTで教育を変える ベネッセの躍進!たぶん。

☆日本経済新聞2013/10/31 0:30 の教育ニュースはビッグだ。

政府の教育再生実行会議は30日、大学入試センター試験に代わって導入予定の大学入試用テスト「達成度テスト」(仮称)について、将来的にコンピューターを利用したCBT方式の試験に見直すよう提言する方針を固めた。「ペーパーレス化」により、問題用紙の配布や答案用紙の回収にかかる費用の削減が期待できるほか、動画や音声を使った新たな試験問題の開発も可能になる。

☆CBTにするというのは、2015年のPISAでもそのシステムの一部が試みられるらしいから、時流である。なんて呑気なお話ではない。この記事を最後まで読むと、こうある。

無作為抽出した問題を組み合わせて難易度を一定に保つことが可能で、達成度テストを年間に複数回実施した場合でも、テストの水準を安定させられる利点もある。

 独立行政法人情報処理推進機構が実施する国家試験「ITパスポート試験」のほか、医学部で臨床実習に進む学生の学習到達度を測る「共用試験」、英語能力テスト「TOEFL」などで採用されている。

☆TOEFLなどで採用されている?オーイ!違うだろう。ETSのテスト測定学システムそのものだとあえてはっきり書いていないところが、なんの配慮があるのだ?こうもある。

導入には数千から数万題の試験問題を用意したり、問題の正答率を分析したりする必要がある。受験者数に合わせてパソコンを準備することも求められ、文部科学省幹部は「利点は多いが、早期の導入は難しい」と指摘している。

☆難しい?またまたどういう配慮だ?この研究はセンター試験の時から実はやっている。SATやTOEFLを運営しているETSとは教育テストサービスカンパニー(株式会社ではなくてNPO的かもしれないが)。ハーバードのチョンシー学長が政財界を説得してはじめたのは戦前からだろう。

☆加工の上手な日本でできないはずはない。もっと簡単なのは、ETSに委託してしまえばよいのでは?どうせTOEFLを大学入試に導入しようという動きもあるのだから。

☆これはTPPと同期している可能性大だな。一般市民の私には裏をとることができないが、一連の記事を論理的につなぎ合わせて行けば、そうなる。何せ日米互いに財政難だから、一から開発しようなんてせんだろうなあ。

☆この記事から、次のキーワードを想起できる学校があったら、そこはすごい。できなかったら、当面改革は自前では無理だなあ。

IRT

バージンアイテム

テスト測定学

アイテムバンク

CBT

IBT

教育データーサイエンティスト

カリキュラムコーディネーター

オンライン授業

カーンアカデミー

☆これがすぐにわかるのは、ベネッセと恵比寿のCSLだな。彼らは、15年以上前に、東大の繁桝教授のIRT勉強会で出会っているからなあ。ベネッセは生涯学習に合わせてどの年代にもテストを実施している。タブレット学習も開始しているし。

☆CSLは中学受験に合わせたテストしかやっていないが、関連会社がオンライン授業の環境をNHKとコラボしている。

☆いずれにしても、ベネッセの1人勝ちだなこりゃあ。

☆いずれにしても、IBコーディネーター、教育データサイエンティスト(プログラミングも含めて)が新しい職業になるということ。前者は英語、後者はICT。そしてその両方に必要なバックボーンはリベラルアーツだ。21会の≪GIL教育≫ビジョンは鮮明になってきたね。

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