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好き勝手学校選択論(4)クオリティスコア再考

☆IB(国際バカロレア)や新学習指導要領の認知領域の基準の1つタキソノミーの話、TOEFLやNHK英語講座の基準であるCEFRの話が当たり前のように語られる昨今、中高一貫校などの教育の質をクオリティスコアとして算出しやすくなった。

Qs_2

☆5つの項目でそれぞれ3点満点で評価し、その平均を教育力のクオリティスコア(QS)としよう。

1)入試問題の質

2)通常授業の質

3)行事・体験授業の質

4)ツールとしての英語の質

5)グローバル進路指導の質

☆1)の入試問題の質は、タキソノミーに照合し、知識・理解までを要求している場合1点、応用・分析まで要求している場合2点、総合・評価まで要求している場合3点とした。

Btypetaxonomy

☆2)通常授業と3)行事・体験学習は、さらに3つの小項目で同じように3点満点で付け、それぞれ平均を出した。

①PIL・PBL(双方向型授業・議論型授業)の要素がほとんど入っていない場合1点(つまり20世紀型一方通行授業)、30%~50%入っている場合2点、50%以上入っている場合3点。

②タキソノミーに関しては入試問題と同様。

③ICTの活用状況。編集で活用している場合は1点。使っていない場合も1点にした。プレゼンに活用していれば2点。生徒自身が形成的評価のために活用している場合3点とした。

☆4)ツールとしての英語の質については、CEFRを基準にし、A1A2レベルまでだと1点、B1B2レベルまでだと2点、C1C2レベルまでだと3点とした。

☆5)グローバル進路指導とは、日本の大学の枠組みにこだわらない進路指導を開始していれば3点、MARCHから東大にこだわっている場合は2点、MARCHレベルまでを当面の目標にしている場合は1点にした。

☆こうして、思いつくままいくつかの学校を算出してみた。浅野、サレジオ学院、豊島岡女子のクオリティスコアはこの中では低い。しかし、大学合格実績は注目されている。つまり、入試の時にある程度の偏差値で入った生徒が、学校の教育の質にかかわりなく合格しているということなのだ。

☆成長率のパフォーマンスはあまりよくないということ。このレベルの学校なら、洗足ぐらいの海外大学進学者が続出してもよいのに、そういう環境を作ろうとしない。それでよいのだろうか。

☆日本語IBとかスーパーグローバルハイスクールの認定を受ければ、それは解消されるはず。がんばってほしい。質の良い生徒が入学しているのだから。

☆戸板と文化学園大学杉並、富士見丘、工学院が高いのは、今の受験生にとってのスコアだからそうなる。つまり、来春の中1や高1からの大胆な改革がクオリティスコアに反映している。それは改革のキャッチフレーズの打ちあげ花火ではなく、実際に改革の準備が着々と進み、現段階で現実化されているから反映させた。

☆入試問題も思考力問題や思考力型問題をお披露目しているぐらいだし、破格の英語教育や留学制度を整えたりしている。この情報を知らない受験生はもったいない。

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