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次期学習指導要領の教育設計の参考書 翻訳出版 その影響

☆次期学習指導要領の教育設計の参考書が翻訳・出版された。「教育目標をデザインする 授業設計のための新しい分類体系」R.J.マルザーノ・J.S..ケンドール著 黒上晴夫・泰山裕訳(北大路書房2013年9月)。

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☆分類体系とはTaxonomyのことで、有名なのはブルームのタキソノミー。ただし、ブルームのタキソノミーは、その分類があいまいだったり、認知領域に偏り、心的手続きの領域や精神運動の領域が未完のままだったりと、問題も多かったとされてきた。

☆それゆえ、多くの有識者によって改善されてきたが、その中でマルザーノものが実用的になっていると文科省は判断したようだ。

Img500 ☆上記の表は、認知領域の分類表で、心的手続きの領域、精神運動の領域はまた別にある。がしかし、主語が認知反応か、心理反応か、身体感覚反応かの違いで、実際は認知領域の話が中心である。

☆それに、ブルームの時代には、脳科学がそれほど躍進してしていなかったが、経済の空白、情報革命時に脳科学革命がおこって、この3つの分け方自体、古いものになっている。

☆むしろ、ブルームの認知領域のタキソノミーが、あいまいなのは、今となっては、「認知領域=末梢神経×脳中枢×環境」と考えれば、再びブルームの方がダイナミックであるとみなすこともできる。

☆それゆえ、IB(国際バカロレア)では、ブルームのタキソノミーが今でも活用されているのだろう。

☆しかし、ダイナミックというのは、弁証法的な心理学の発達要素が組み込まれているから、分析哲学的な方法が主流になっている思考様式の今日では、公立学校にはわかりやすいかもしれない。

☆いずれにしても、賛否はいろいろあるにせよ、学習指導要領の考え方の参考書が翻訳され誰でも読むことができるようになったことは非常に大きな影響を生み出すだろう。

☆体験の積み上げとその情報交換の中で、自然とできあがってきたガラパゴス的日本の教育の質はかなり高い。

☆しかし、それはスマホの勢いと同じように、世界標準にする一般化スキルがあまりに弱かったために、自虐的に欧米の教育を称賛してきた。

☆今回このマルザーノタキソノミーを読み、その機能主義的方法に議論が巻き起こり、その成果が現場の教育に浸透していくにつれ、IBレベルの教育が、日本全体に広がるだろう。

☆その中で、マルザーノからブルームへと、ブルームルネサンスが起きても構わない。ただ、教育に筋書きはいらないと言いながら、自己流の筋書きを教室で実行していた因習からは解放されるであろう。

☆世界標準と公開バトルの時代が日本の教育にもやってきた。大いに期待したい。

☆そうそう、翻訳本はわかりやすくするために、さらに機能主義的になり、マルザーノのブルームをリスペクトしている部分をそぎ落としている可能性がある。原典と対照しながら読まれることを期待する。私の場合は、友人に英語の教師がたくさんいるから、自分が英語ができなくてもまったく困らない。

☆中高の先生も同様だと思う。

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