国公立大入試 2次の学力試験廃止?
☆毎日新聞 10月11日(金)7時1分配信 によると、
政府の教育再生実行会議(座長、鎌田薫・早稲田大総長)が、国公立大入試の2次試験から「1点刻みで採点する教科型ペーパー試験」を原則廃止する方向で検討することが分かった。同会議の大学入試改革原案では、1次試験で大学入試センター試験を基にした新テストを創設。結果を点数グループでランク分けして学力水準の目安とする考えだ。2次試験からペーパー試験を廃し、面接など「人物評価」を重視することで、各大学に抜本的な入試改革を強く促す狙いがある。実行する大学には補助金などで財政支援する方針だ。
☆2018年の「到達度入試」に合わせての動き。もちろん、下村大臣の政策志向性では、憲法改正、国家道徳の強化、グローバル人材育成急務の三本柱がリンクしての発想が故に、注意は必要だ。
☆だが、一発ペーパー試験というドメスティックな入試を廃止しようという流れは時代の要請だろう。
☆到達度入試に向けて、ますますベネッセ方式の進路支援システムは浸透するだろうし、一方でNPO法人カタリバのような熟議型のボランティア活動も活況を帯びるだろう。
☆この両方を一発解決するプログラムはIBのディプロマ。知性も感性もボランティア活動もすべて養える。
☆日本語IB導入校200校構想も邁進するだろう。しかし、IBのコーディネートは大変である。邁進するにはIBコンサルタント業が必要になる。河合塾のようにIB以上の視野でグローバル進路指導を学校にコンサルするところも現れる。
☆ここにある情報は、すべて新聞記事情報。しかし、タイムスケジュールを2015年から2018年に合わせて、次回学習指導要領やPISAの動きを重ねるとそういう流れになっているのはほぼ明らかだろう。
☆しかし、だからといって、大学進学実績重点カリキュラムの学校は転換を求められるのかというと、もともとベネッセや河合塾などの模擬試験を導入しているし、ワークショップも活用。カタリバとコラボした活動は多いから、結局は何も変わらない。
☆就活の採用のように、学歴不問といいながら、ふたを開ければ高学歴の人材が大企業から順番に収まっていくのと同じような結果になるだろう。
☆「センター試験を衣替えした複数回受験可能な新しい大学入学試験と、高校在学中に基礎学力を測る到達度試験の二つの新テストを創設」する動きそのものが変わらないと駄目である。
☆そもそも、この両テストの評価方法が論じられていない。それに大事な人物重視の評価方法が論じられていない。
☆形が変わっても評価方法が変わらなければ、元の木阿弥。IBという黒船が、IB型の重厚で奥深い評価方法の影響を与えてくれるのに期待するしかないか・・・。
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