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2014中学受験【010】 筑駒と開成の違い

☆前回、海城の国語の物語の入試問題を通して、「問題の解き方」は実は「ものの見方・考え方=思考力」に通じることを述べた。

☆しかし、一般に、中学受験業界では、「問題の解き方」と「ものの見方・考え方=思考力」はセパレートされていて、リンクされていない。

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☆それゆえ、「問題の解き方」は受験テクニックだと誤解されている。そして、私立中高一貫校や公立の学校も、大学も、そのような受験テクニックとしての「解き方」を忌み嫌う。

☆初等中等教育ならばそのような発想も許されるだろうが、大学人の発言だとしたら、およそ学問的でも科学的でもない。表層的にすぎる。

☆しかし、なぜそうなるかというと、わたしたちの教育の思考のレベルが、認知レベルに終始し、メタ認知や自己決定の認知レベルまで意識してこなかったからに過ぎない。

☆中学入試問題を見る限り、桜蔭、麻布、武蔵、栄光、筑駒以外は、メタ認知レベルの問題がでても、その問題ができなくても、それ以外の問題が出来れば合格するから、結果的にその問題を捨てればよいという受験指導になる。

☆これを持って、受験テクニックの弊害というのならそうれはそうだろうが、そこまで意識が明快ではないだろう。

☆それはともかく、中学入試では、桜蔭、麻布、武蔵、栄光、筑駒は、上記のタキソノミーの図で、自己決定まで到達している。それゆえ、開成―筑駒を併願する生徒がほとんどだから、開成合格者は、自己決定までのレベルをトレーニングされている。

☆ところが、入学後、開成は、「知識→理解→応用→分析」までをきっちり教え込み、筑駒は、「知識→理解→応用→分析→総合→評価(自己決定)」まできっちり教え込んでいる。

☆筑駒の中3生は、「メタ認知」をどう学ぶかプレゼンまできっちりできる。

☆現行学習指導要領では、「知識→理解→応用→分析」までになっているのだから、筑駒は、指導要領を逸脱しているのではないか?

☆いやそれはない。学校教育法でも「創造力」を鍛えよというのはあるし、学習指導要領にもこの言葉は随所にあるのだ。

☆ただ、メタ認知なき「創造力」もあるから、逆に学習指導要領は、IB、PISA、Aレベル、AP、CEFRといったグローバルスタンダードをきっちり認識していないから、そこが曖昧で、教育現場では、東大を頂点とする入試問題から逆算して、学習指導要領の項目を「知識→理解→応用→分析」のレベルまでに当てはめてきたのである。

☆ところが、筑駒の教師は、暗黙知としてではあるが、「知識→理解→応用→分析→総合→評価(自己決定)」まで教える技術が共有継承されてきたのである。なぜそうなのか?

☆それは私にはわからないが、3人の元副校長と何人かの生徒から予想するに、おそらく山を愛し、田園を愛する伝統が、歴史と自然から学ぶ知の構えがあるからであろう。

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