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2014中学受験【029】 受験列島に突入 受験市場の質に変化あり

☆先月お受験がスタートしたから、すでに受験シーズンは到来しているわけであるが、センター試験の受験者数が確定した今、受験列島も佳境に突入する。

大学入試センターは29日、来年1月18、19日に実施するセンター試験の確定志願者は前年より1万2674人少ない56万670人だったと発表した。センター試験を利用する大学・短大は過去最多の843校に上り、うち私立大は521校、私立短大は142校だった。(日本経済新聞2013/11/29 21:25)

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(写真は副校長品田先生のfacebookから。11月30日、東京国際フォーラムで、桜丘は高校特待入試解説会を開催)

☆一方中学入試も始まっている。もちろん、一般枠の受験ではなく、帰国生入試。しかし、グローバル人材育成時代、今後は帰国生入試は注目される。

☆特に中学入試の帰国生入試のメンバーには、2月1日以降の中学入試でチャレンジするメンバーも多い。つまり、かつて(今もそうだが)、一般受験生が、1月の千葉・埼玉の中学受験で試し受験をして、2月1日以降に臨むという構えと同じということ。

☆ただし、帰国生の中には、海外大学をはじめから見据えているメンバーもいて、その受験戦略は多様であるし、家庭環境も含めてアドバンテージが高い生徒が多い。

☆帰国生は、日本の学校とは違い、エンターテイメントとかユーモア、創造性に満ちた教育環境にいたメンバーが多いから、東大学歴ピラミッドだけねらって教育しているドメスティックな雰囲気が苦手という生徒もいる。

☆もちろん、日本の学歴社会に順応する帰国生もいるが、かつてほどではない。というのは、彼らにとって国内国外という壁の意識は薄いから、中高時代に再び留学もするし、頻繁に海外と行き来する生徒も多いから、常に世界的視野で眺める習慣がついている生徒が多くなってきている。

☆その彼らの習慣と比べれば、日本の道徳発達段階は、抑圧的な慣習段階で、帰国生の脱慣習段階とズレがある。

☆このズレをポジティブにとらえ、一般生とのケミストリーをデザインする中高が、結局のところ帰国生をたくさん集めるだろう。

☆その先鋒がかえつ有明。11月30日に中学の帰国生入試(A1)を実施したが、100名以上受験生が集まり、昨年比150%。昨年は入学者の13%以上が帰国生だから、20%に向けて驀進している。

☆こうなると、パレート最適の原則によって、学校全体に帰国生と一般生のシナジー効果が想像もできないほど起こるだろう。

☆また、ICT教育で最先端を走る桜丘は、11月30日、東京国際フォーラムで、高校特待入試解説会を開催。高校入試は、中学入試と違い、流動性が弱いから、写真にあるように生徒が集まっているということは、そのまま高校入試にシフトするから、来春の桜丘の人気はものすごいことになる。

☆高校入試は、中学入試と違い、中学生がスマホをどんどん活用して情報を自ら集めるから、快適な空間デザインの学校、最先端のICT教育が実施されている学校、楽しくて真面目な授業を展開している学校、部活やイベントの勢いなど、実は大学進学実績よりも高い選択条件がある。

☆その意味で、桜丘はすべての条件を満たしている。そして桜丘は中学入試も行っているから、大学進学実績を高めることにも力を入れている。中学生に人気があるという波及効果も相まって、中学入試も活況を帯びるだろう。

☆センター試験受験生数の減少とか、中学受験の低迷とか、一見ネガティブな情報が蔓延している昨今であるが、一方で帰国生の教育環境や最先端のICT教育環境などをデザインしている学校はポジティブな情報であふれている。

☆受験列島の市場の質に変化ありということだろう。幾つもある大手受験情報シンクタンクには、ここを正しく分析してほしい。期待している。

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