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2014中学受験【045】 世界に通じる公文国際

☆「2014中学受験【041】 世界に通じる藤嶺藤沢」で、神奈川エリアには、今後世界に即通じる学校が3つあると述べたが、もう1つは、公文国際である。

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☆世界に即通じるとはどういうことかというと、たとえば、≪the World Values Survey (世界価値観調査)≫で掲載されているような上記のような世界の価値観をどのように関係づけていくか考えられる知性とグローバルな倫理観を養う環境があるということである。

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☆つまり、NYの国連にあるノーマン・ロックウェルのモザイク画に、上記の世界価値観マップがシフトできるかどうかについて、学校全体で取り組んでいるのである。

☆その教育活動の象徴的なプログラムが、模擬国連へのチャレンジである。他校では、参加する生徒が中心となるだけであるが、公文国際では、全校挙げて取り組む。実際に出場できるチームだけではなく、知性と倫理観をぶつけ合う学びの質の競争が学内にあるのだ。

☆また、入試問題から仕掛けられているが、ライティングの技術を徹底してトレーニングをする。入試の時の100字から200字の論述が、中高で論文研究につながっている明快なカリキュラムがあることが心地よい。

☆記述式の問題を捨てても、他の知識問題や情報取り出し問題ができれば合格するような受験生をバカにしているような問題を出して、自分で考え自分で判断する力を育てますという学校もある。

☆だって、塾の先生方に難しいからと言われるので、という残念な回答が返ってくるような学校は少し困ったものだ。その点、公文国際は本当の実用性と理想を追求する学校である。

☆そして、なんといっても寮制学校である。寮というのは、生徒というより人間そのものを引き受ける行為である。覚悟である。

☆どういうことかというと、昼間は生徒という顔をしていればよいが、24時間となると人間としての無意識の部分がでてくる。もしこれを抑圧すれば、寮内はとたんにアウシュビッツになる。

☆もしその抑圧をクリエイティブなエネルギーに変換したなら、とてつもない才能が開花する。

☆公文国際は、最初こそ前者のような苦労もしただろうが、今や後者である。試行錯誤の積み上げがそうした。

☆昼間も、私服だから欧米の大学の雰囲気もあるし、灘や麻布、JGのような雰囲気もある。ただし、きちんとトレーニングを大前提とした自由がゆえに、学校全体で伸びる雰囲気で満ちている。

☆入学者の地頭に依存しているような開成や桜蔭、豊島岡女子のように伸び率の低い(初めから高い)パフォーマンスのわるさがないのである。もちろん、最後は生徒1人ひとりの果敢さにかかっているが、それをサポートする態勢が、寮というシステムとデイスクールのカリキュラムを全人的につなげていることに成功しているのが公文国際。だから、はじめから成績の良い生徒はもっと伸ばすのである。

☆同じ寮制学校の海陽学園などは、まだまだそこにまで到っていない。時間が経てばうまくいくようなそんな甘い見通しでは寮制学校はどこかで瓦解する。

☆公文国際をモデルにしたほうがよいし、昼間の学校が、いかに公文国際の教育エッセンスを吸収できるかが、今まさに到来しているグローバル人材育成時代のカギである。「公文国際が変える日本の教育」という本が出版されなければなるまい。

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