« 海外大学と新たな連携 ジョイントディグリー? | トップページ | 2014中学受験【057】 八雲学園 21世紀型女子教育(4) »

2014中学受験【056】 富士見丘 学校は授業で選ぶ

☆「ここに茶わんが一つあります。中には熱い湯がいっぱいはいっております。ただそれだけではなんのおもしろみもなく不思議もないようですが、よく気をつけて見ていると、だんだんにいろいろの微細なことが目につき、さまざまの疑問が起こって来るはずです。ただ一ぱいのこの湯でも、自然の現象を観察し研究することの好きな人には、なかなかおもしろい見物(みもの)です。」で始まるのは、あの物理学者にして文筆家寺田寅彦の随筆「茶わんの湯」である。

Fujimigaoka

☆地球物理学者竹内均さんが、この随筆に運命を直感し、研究者の道に進んだというエピソードはあまりにも有名だ。

☆竹内均さんにとって、茶わんの湯は、実は科学探求のプロトタイプ。なぜこんなことをいうかというと、今月14日、富士見丘のサタデープログラムで「英語で哲学」という授業があったということに関係しているからだ。

☆実は学校選びを大学進学実績で選び、いざ娘を学校に入学させたものの、驚くほど授業がつまらない。部活や行事はおもしろいが、授業こそ6年間で一番長い時間を過ごす。それなのにこんな無駄な時間を過ごさせていいのだろうか。入学するまでは、実績がよいのだからそれ相応の授業が行われていると期待していたが、完全に期待はずれ。学校選択は失敗だったというコメントは結構聞き及ぶ。

☆だから最近では体験授業に参加するのがトレンドである。しかし、そのような授業は特別にプログラム化されていることも多く、なかなか通常の授業について情報を得るのは難しい。

☆というよりも、授業の情報を公開していない学校は、大概つまらないのだと思って構わない。授業に自信がある学校は、体験授業以外でもサイトで情報を公開している。だから、これから正月にかけてサイトをサーチし、授業の模様が公開されている学校を探そうではないか。

☆そのとき、この富士見丘の「英語で哲学」の授業は比べるモノサシになる。

1)英語で英語以外の授業も行っている

2)対話型授業である

3)客観的な知識を取り出す授業である

4)その知識に対する自分と他者のとらえ方感じ方の違いを比較できる授業である

5)知識の体系を学んでいると思ったら、同時に自己理解というアイデンティティに気づく学びという「頭のフェイント」が仕組まれている授業である

☆もちろん、富士見丘でも1)はすべての授業で行われているわけではないが、挑戦する姿勢が重要である。無理して英語でやる必要があるのかといわれるかもしれない。しかし、富士見丘の先生によると、英語がゆえに、逆に自分を十分に語れないというもどかしく辛い過程を通過する。そのとき、日本語では無意識だった自分が顕れるのであると。

☆これは最高の「最後の授業」をやってのけたランディ・パウシュの「頭のフェイント」そのものである。

☆このような授業を実行できる富士見丘であるのに、まだまだその質に気づかれていない秘密の花園である。

☆サタデープログラムだから行えるのだろうと問われるかもしれない。否!「頭のフェイント」は通常の授業でも、いや通常の授業でこそ行われている。富士見丘の先生方にインタビューしたので、そちらもご覧いただきたい。

富士見丘 知識の体系化が自己理解へ(1)
富士見丘 知識の体系化が自己理解へ(2)
富士見丘 知識の体系化が自己理解へ(3)

|

« 海外大学と新たな連携 ジョイントディグリー? | トップページ | 2014中学受験【057】 八雲学園 21世紀型女子教育(4) »

中学入試」カテゴリの記事