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2014中学受験【077】 共立女子が変える日本の教育

☆共立女子の次の記事は、本ブログの中でも、ロングテールならぬロングハートとして心に残る記事になっている。

→2013中学受験【128】 共立女子 価値選択の転換点

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☆カフェテリアは、中谷千代子さんの原画のギャラリーになっているぐらい、アートの感性に満ちた共立女子。根底にはグローバル教養=リベラルアーツがある。

☆ここが大妻と違うということを、先の記事では書いたつもりだが、大妻ももしかしあたら、変わる可能性がある。そうすれば、共立と大妻の相乗効果で、一気に日本の教育は変わるという期待を込めて、10か月ほど前に書いた。

☆しかし、どうやら大妻が変わる気配は今のところない。今のところ、日本の教育を変える希望は共立女子に託されている。

☆新興の勢いのある私立中高一貫校は、どれもスキルやテクノロジーをテコにしている。しかしながら、まだリベラルアーツを盤石の基盤としてはいない。

☆興味関心、好奇心という言葉がよく使われる。しかし、この心性は、リベラルアーツという創造的感性がなければ生まれてこないものであるのは経験上明らかである。

☆いろいろな中高を見ていると、中学の時期は、相当荒れている学校もある。しかし、中学生であっても、創造的な作業では、みなフロー状態(没頭状態)になる。つまり、リベラルアーツの機会が多いほど、心の荒れ狂う叫びは癒されていく。

☆そんな話をしていたら、ニーチェかマルクスかを信奉しているというある学校の先生に、アートは人間の本能を飼い馴らす手段だと言われた。私はそれはヒトラーやスターリンはそうだったかもしれませんねと回答した。

☆彼らはバウハウスやアバンギャルドを抑圧した。つまり、人間の本能を創造性の高みにジャンプさせるアートを、本能を抑圧する手段に置き換えたのである。

☆彼らはわかりやすさを追求する。わかりやすさは画一性を生み出す。多様性や複雑系を忌み嫌う。能書きはいらないと。ところが、欧米のコンテンポラリーアートは、能書き大好き。

☆フランスに誘致された日本のある企業を訪れて、さびしく思ったのは、日本人の経営陣がパートナーのフランス人に対し、能書き哲学が多くてわかりにくいんだよとしきりに言っていたことである。

☆この間も大企業の人事部長が、グローバル人材とは、海外でお金を儲けられる以外に何を求めるのか。それに社内にそんなにグローバル人材はいらない。養成するのにコストがかかりすぎるとまで講演していた。

☆もちろん、稲盛和夫氏のようにリベラルアーツをベースにイノベーションを起こす人材を大切にする企業人もいる。だが、まだまだ少ない。同じように、共立女子のようにリベラルアーツをベースにする学校は少ないということだろう。

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11月3日に行われた「むさしのサイエンスフェスタ」で、共立女子は「宮沢賢治を科学する」というテーマで科学的思考と実践を披露したという。『グスコーブドリの伝記』の中にある、寒冷化や空の描写をモチーフにして、国語「宮澤賢治について」、物理「夕日が赤く見える理由」、化学「コロイド粒子の性質」、地理「カルデラができる仕組み」の展示・実験を行ったというから、その教育の質の高さは図抜けている。

☆リベラルアーツが土台にあるからこそできることだろう。また、「共立女子 デジタルウィズダムを生徒と共有するすてきな教師陣」という記事も書いたことがある。ICT教育が注目されている昨今であるが、結局はそのベースに理念がなければどうにもならない。それはジョブスの発想を想起すればすぐに了解できるだろう。

☆21会サイトには、共立女子の先生方の対話型・ディスカッション型授業や教科越境的授業も紹介している。共立女子が日本の教育をどのように変えるのか実感できるだろう。

共立女子 進化する「特別教養講座」(1)

共立女子 進化する「特別教養講座」(2)

共立女子 進化する「特別教養講座」(3)

共立女子 進化する「特別教養講座」(4)

共立女子 進化する「特別教養講座」(5)

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