アルザス・欧州日本学研究所×学習院大×国際交流基金
☆今月18日、学習院大学で、アルザス・欧州日本学研究所(CEEJA)の所員でストラスブール大学で日本語を教えている徳江純子先生の講演があった。
☆CEEJAは、日本の多くの大学がストラスブール大学で、EUやバイオのリサーチを連携しているので、その際のアドバイスやシンポジウムのサポートをしている。
☆また、日本の企業の誘致活動の支援もしている。
☆さらに、日本の中等教育学校のグローバル教育のプログラムのコーディネートもしている。
☆今年学習院大学や法政大学、同志社大学などそれぞれの大学とジョイントしてグローバル・リサーチを行ったようだ。その経緯もあって、スーパーバイザーの徳江先生が帰国された折、急きょ講演会となったという。
☆ストラスブールはご承知のように、EU議会や人権裁判所など欧州の政治のセンター。ストラスブールは、歴史的に仏独の戦争の場となった東西の境界の重要地点。
☆ヨーロッパの政治経済を研究するには格好の場所。車で2時間くらいでフライブルグに着くので、近代思想の研究の拠点でもある。
☆そしてストラスブールとフライブルグと言えば、エコ都市のモデルとしても有名で、各国から多くの視察団体がやってくる。
☆またストラスブールとフライブルグの真ん中には、コルマールという小さな芸術都市があるが、宮崎駿監督も訪れ、ハウルの動く城の着想を得たところでも有名。いろいろな角度から刺激を受ける都市なのである。
☆そして、日本企業の誘致が成功しているように、ストラスブール大学には日本語学科があるので、日本の大学生と日本語で流ちょうに丸山真男や日本文化についてディスカッションする機会が設けられている。
☆これは中等教育学校でも同じで、ストラスブール大学の学生や大学院生は日本の高校生とコルマールやストラスブールをフィールドワークしながら、食文化、アート、建築、宗教、戦争と平和、エコ、そしてAKB48やゆるキャラ、クールジャパンについて語り合う。ストラスブールの学生は、日本語で日本人と心を通わせられるのを毎年楽しみにしている。
☆これらのコーディネートを徳江先生を中心とするCEEJAが行っている。高校生にとっては、徳江先生に、フランスで多言語を駆使しながら、日本語や源氏物語などを教え、一方で教育と研究の日欧の架け橋として活躍している姿にグローバル人材のロールモデルをみるわけだ。
☆この日も今年9月にお世話になった大学生が集って話に花が咲いていた。この機会がきっかけで、フランス留学を決めた学生もきていた。今年学習院の大学生がストラスブールに訪れたとき、国際交流基金ともジョイントしていたので、そのとき講演された同大学法学部教授の井上寿一先生も徳江先生に会いに来ていた。
☆学部関係なく参加するので、言語や科学など得意分野を活用してチームで研究している大学生の姿に日本の未来をつくる若者の頼もしさを感じたという。今後もこのような観光ではなく探求研修ツアーを続けて行きたいということだった。
☆さて、留学という言葉が今年にわかに日本の教育に溢れ出たが、決定的に重要なことは、留学先にCEEJAのようなネットワーク機関やネットワークのコミュニティがなければなかなか成功しないし持続しないということ。
☆このように学問の自由の立場にいる大学の先生方が、ネットワークをひろげてくれるのは、今後の日本の生徒や学生にとって貴重な財産となるだろう。
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