リクルート 高校生のためのキャリアデザイン入門
☆リクナビ進学キャリアガイダンス「Career Guidance 2013.12.№49」児美川孝一郎教授のインタビュー記事には驚愕。
☆高校卒業後、順調に就職して3年以上同じところで働いているのは41%。そういうストレーターの道を全員が歩めるわけではないという、社会認識や職業世界の理解をキャリアガイダンスに盛り込んだ方がよいということのようだが、児美川教授らしくないおとなしい考え方の表現。
☆それに、教科の連携を通して効果的なキャリア教育を推奨しているところもらしくない。現実的というより諦めに近い感じがするのは、私だけかなあ。
☆キャリアガイダンスとは、世界をどう読み解き、自己をどう創造し、世界システムに影響を与えていく勇気と技術だと、児美川教授は語るのではないかとページを繰るのを楽しみにしていただけに。。。
☆それにさらに驚いたのは、高校生に伝えたい「キャリア」の現実のページ。これでは、日本の経済はどうなるのだろろうかという話の集積。会社員、公務員、法律専門職・・・などの現実は明るくないよ、給与もこんなもんだよという雰囲気。
☆そのページまでの各高校の実践例の紹介では、たとえば「本当に学びたい分野を探しながら一生をかけてキャリアをデザインしていく力を身につける」という夢のような話が満載なのに、これからの21世紀型のキャリアは「ノコギリ型」だよ、そう人生甘くないよと。
☆もっとも戦争中はそれどころでないから、ノコギリ型でも大いに結構なのだろうが。
☆未来や一生ものの力に夢見る高校現場のキャリア教育は、たしかに、アベノミクスの政権によって、一気に色あせた。
☆だからといって、夢と現実をこれほどまでに乖離させてしまったままではいいわけがないし、児美川教授にも諦念させてしまうような市場主義社会システム(市場の原理と市場社会は違うので注意されたし)の怪物化。
☆それを素直に映し出した編集。おそるべしリクルート。
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