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2014中学受験【087】 横共A・東邦大東邦前期 前年対比減

☆横浜共立Aと東邦大東邦前期の出願が締め切られた。横浜共立Aは前年比89.7%、東邦大東邦前期は、98.7%。

☆少子化の影響範囲内とみるか、学校選択者の嗜好性の変化とみるか。

☆解釈問題にすぎないが、栄東Aや渋谷教育幕張1次が増えているという点を比較考慮すれば、嗜好性の変化とみなしたくなる。

☆というのも、栄東や渋谷教育幕張は、アクティブラーニングやリベラルアーツ、グローバルという教育内容を前面(図)に出しながらも、背景(地)では東大ピラミッド学歴社会を大肯定するしたたかさ。図と地を相手によって反転させるルビンの壺さながらの戦術を使っているのだ。

☆そういう意味では理念的には、理性主義ではない。功利主義である。その極致が金融資本主義であるから、40代の保護者にとって、魅力的である。

☆ところが、横浜共立も東邦大東邦も、理性を感性より重視する理性主義的教育観である。これは初期近代資本主義であるから、真面目ではあるが、非真面目の要素とのバランスがよくないイメージ。

☆女子高生が起業する時代。感性は重要である。感性は大事だが、それを理性に高めなくてはならないという初期近代の道徳原則は、今の40代の保護者の嗜好性にはだんだん適合しなくなっているのではないだろうか。

☆そんな嗜好性はわずかだろう、問題ないと当局は高をくくっているだろう。その姿勢が時代をリスペクトしないことにつながる。

☆では功利主義が全面勝利するのかというと、30代後半は、その思想を受け入れるかどうかは割れている。この世代において、富裕層はほんとうに一握りで、私立学校に通わせようというのは、世帯年収で1000万やっとという家庭が多いだろう。

☆しかし、ICT世代だし、ネットをグローバルブレインにして、スマホで学校情報を獲得する世代。功利主義が支えていた20世紀型教師には、大いに疑問を持つ世代だ。

☆かといって、伝統主義も受け入れない。サンデル教授のコミュニタリアニズムも理想にすぎると思っている。リベラリズムも年金や増税の恩恵を浴せないこの世代にとっては不信感のほうが大きいだろう。

☆つまりサンデル座標は30代世代にとっては、おもしろくない。大学受験はこれで突破できるが、社会はそんなもんではないと思っているのが大勢だろう。

☆新しい資本主義が望まれている。しかし、教育の世界ではこの議論はされない。だから、選択に迷っている。偏差値がすべてではないが、他に指標はない。大学合格実績だけでないこともわかるが、他に予見可能性が高いものがあるだろうか。プラスアルファーで功利主義的な学校を選ばざるを得ない。

☆しかし、その世代の中で、ゆくゆくは自ら起業できたらと思っているメンバーは、多角的な情報を収集している情報富裕層だ。マネー富裕層ではないが、ナレッジ富裕層ということ。

☆新しい資本主義に臨める人間像を育成する学校の発信をキャッチできる。もちろん、本当に新しいかどうかはわからないが、少なくとも功利主義ではない、理性主義ではない。とにかく共鳴・共感・シェアできる雰囲気を匂いを美を感じる。

☆なぜか?ネットによるナレッジ富裕層だから、リアルなものに感動する感性が逆に豊かなのである。だから、ルビンの壺をつかって、あるときは理性をあるときは感性を反転させる巧みな戦術をもっている功利主義的学校に多少なりとも魅力を感じるのかもしれない。

☆しかし、本当はその功利主義の次のステージのポジショニングを有している学校を探したいはずだ。

☆それは、偏差値、大学進学実績という「1点刻みの量的モノサシ」と同時に「思考のレベル分けの質的モノサシ」を有している学校である。その質的モノサシは、2018年に向けて大学入試改革を推進している文科省も注目しているPISAやIB、TOEFLなどで活用されているタキソノミーとCEFRである。

☆そしてまた、このモノサシがないと海外大学の道は開けないのである。

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