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2014中学受験【164】 塾の合格比較(2)

☆塾の合格状況。2月3日判明分。

Gokaku

☆SAPIXの偏りの徹底ぶりは、すごいねとしかいいようがない。東大学歴ピラミッドの中で勝ち組負け組を競う志向性が高い。≪官学の系譜≫志向。

☆だから、SAPIX出身の多い私学は、優勝劣敗という明治近代以来変わらぬ、富国強兵・殖産興業路線で、≪私学の系譜≫は荒れ果てる。

☆日能研は、特に≪私学の系譜≫という意識はないが、東大学歴ピラミッドについてはクリティカルな塾である。もちろん、それは本部だけで、埼玉をベースにするもう一つの日能研は優勝劣敗というわかりやすい構造だろう。

☆かようにビジョンを共有できなかったために、受験業界の覇者というポジショニングに一直線になれなかった。その間に、SAPIXがスッと東大一直線を易々と成し遂げた。

☆もう1つの日能研がやればよかったじゃないかという話題はいつもでるが、ソフトパワーは本部が握っていて、もう1つの日能研は、そこにコストをかけない賢い経営をやったために、ハードパワーの傾向が強くなった。

☆もう一つの日能研は、テキストやテストを作るときに「質的リサーチ」という手法を使わないから、表面的に同じことをやっているのに、なぜ自分たちのやっていることは、ソフトパワーではないのか、気づかない。

☆それは、本部でも、教務以外はわからない。グローバルな市場では、質的マーケティングは当たり前だが、日本はずいぶん遅れてしまった。今やっとトレンドになってきたかもしれない。

☆この質的マーケティングは定性的なものとも違う。アンケートとって、消費者のニーズを掘り起こすというのは、グローバル市場では失敗する。本田宗一郎はそのことをすでに知っていたが、今のホンダはどうだろう。

☆もともと日能研も、入試情報センターが立ちあがった当初は、消費者のニーズは掘り起こすものではなく、ビジョンを共有する創造的なものだという戦略をとっていたが、顧客満足度などという言葉にどこかのタイミングで置き換わってしまった。

☆顧客満足度は学びには最も弊害だということに気づいてたのに。それはエスノメソドロジー的には、ソフトな抑圧型コミュニケーションに過ぎない。

☆質的マーケティングに、このエスノメソドロジーのコミュニケーション分析を入れ込んだのが、スタンフォード大学のフェッターマン教授。シリコンバレーの様々なプロジェクトでこの手法を活用して成功しているのは、IT業界の昨今の様相を見ればわかるだろう。

☆SAPIXのソフトパワーがそこまで優れているかはわからないが、麻布や開成、桜蔭の入試問題を再現できるような教師力があるから、結果的に、コストをかけずに、この手法にジャンプできたわけだ。

☆もっとも意識しているかどうかはわからない。ただ、大学入試改革で、一点刻みの評価でない評価という話題になっているから、ここはやっと教育現場でも意識されるようになるだろう。

☆この質的リサーチなき人物重視評価は、道徳主義になり失敗するから、今メディアで語られているレベルは、この失敗しそうな方向の話。まだ、教育メディアは、世界標準のモノサシを勉強していないから、しかたがない。

☆これに気づいて、コストをかけるかどうか躊躇しているのは、ベネッセである。河合塾は、グローバルハイスクールをコンサルし始めているから、もしかしたら、世界標準のモノサシを学んでいるのかもしれない。

☆リクルートは、かなり学校教育にデータを提供しているが、まったく未来を拓くことができないデータばかり。質的リサーチをやっていないからだ。やっているかもしれないが、エスノメソドロジーなき不勉強な「いいね!型ソフトな抑圧コミュニケーション」を常に社会人基礎力に位置づけているから、そりゃ日本の企業はグローバル人材など輩出するはずがない。

☆よのなか科など少なくともマクドナリゼーションをエスノ的に批判するのであればよいが、推奨しているのだから、悲しすぎる。

☆日本語IBだとか軽井沢のインターナショナルスクールだとか盛り上がっているが、本家本物のIBがやっている質的リサーチを理解していないだろうから、残念な結果になるだろう。もちろん、ハーバード大学や東大にはたくさん入るのだろうが・・・。

☆そんなわけで、、現状MY日能研の評価ポートフォリオほど優れたものは、他にないだろう。

☆じゃあ日能研本部のソフトパワーで本格的にやればよいではないかということになるが、残念ながら大学入試の部門を持っていないから、そこの見識が不足している。どうしてもそこでSAPIXとは、闘えない。

☆つまり、日能研のソフトパワーは、もう少しイノベーションが必要かもしれないということなのだ。

☆本来は、情報の日能研として、コンピューター分析で、シミュレーションし、脱技能でコストを低くできるはずだから、起死回生の可能性はある。リソースはあるのに、もったいない・・・ということだろう。

☆受験市場はそのような様相である。したがって、私学市場を独自に展開していく私立学校は、質的リサーチをしながら、世界標準のモノサシで生徒をエンパワーメント評価し。モチベーションの内燃と自立へのジャンプを達成しなければならないだろう。

☆幸いタブレットや電子ボードが活用できるから、質的リサーチは、できやすい環境になっている。ムードルを活用している学校もでてきているし、イノベーションスクールが塾よりも先行する可能性がでてきた。

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