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2015中学受験生のために【011】 桜蔭の理科で真正「思考力」を考える①

☆今年の桜蔭の生物の問題は、まず次のグラフを提示するところからスタートする。さすがリケジョの学校、再生医療の入門の入門の問題になっている。

Tokage1

☆飼育箱にトカゲをいれて、気温を変化させたときのトカゲの体温の変化のグラフ。AとBの気温の領域では、トカゲは生存できないことも条件として提示されている。

☆桜蔭を受験する生徒は、まずこのグラフの理解を間違わないだろう。おそらく公立中高一貫校に合格する生徒も楽々理解する。

☆しかし、もしかしたら、70%の小学校6年生は、説明できないかもしれない。トカゲを見たことがないからとかそういう理由ではない。もちろん、その体験は重要であるが、ここでは、言語を図や数式に「置き換える」という思考のトレーニングが必要なのだ。

☆単純にこの問題がわかればいいというものではない。この「言語」と「数理」の比較を日ごろから、いろいろなケースでトレーニングしておくことが大切なのである。

☆そしてこのトレーニングが真正の「思考力」を育成するプログラムということなのだ。このプログラムがあれば、たいていの小学校6年生は、この手の問題は瞬間的に解けるようになる。別に桜蔭を受ける生徒が特別な才能があって、そうでない生徒は出来が違うということはないのである。

☆これは教育課程の欠陥である。この欠陥をそのままにして、偏差値の格差がついている。2018年大学入試改革で、1点刻みの評価ではないものを考えているが、それはこの問題がどういう思考力をつかってできるかを分析し、その思考力を体得してきたかどうかをみる。そうすると、全員が体得する可能性があるわけだから、1点刻みの得点差を競う必要はなくなる。

21会(21世紀型教育を創る学校)が、従来型の一点刻みの評価試験を実施しつつ、「思考力テスト」のような新しい評価の試験も同時に試みているのは、潜在的な思考力があるのに、そのトレーニングプログラムに出遭わなかったために、力を発揮できない生徒を探すためだ

☆実際にその成果は先行的に実施している聖学院、かえつ有明、工学院ででてきている。

☆この試験を受けて入学する生徒は、ある意味大学入試の時帰国生枠で大学に進む生徒と同じ思考の特徴をもっている可能性があるのも、わかってきている。慶応や早稲田のAO入試も適合しているだろう。

☆帰国経験をしていなくても、柔軟で好奇心にみちた頭脳を持った生徒。しかし、その柔軟で好奇心をもった頭脳が、決められたことがきちんとできないからという直線的な評価で否定されてきた。

☆人間の頭脳はそんな簡単ではない。複雑系なのだ。それなのに、否定され、高校入試の時には、なんと自己肯定感の低い生徒が多いことか。真正「思考力」の教育課程の開発は急務。まずは21会校でモデルをつくってもらっているから、夢物語ではない。

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