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2015中学受験生のために【035】 八雲学園 スピーチコンテストでジャンプする

☆8日(土)、八雲学園では、中2のスピーチコンテストが催された。詳しくは、10年間オーストラリアの現地校に通っていた松本実沙音さん(21会リサーチャー:東大文Ⅱ)の記事をご覧いただきたい。

八雲学園 中2 スピーチコンテストで成長(1)
八雲学園 中2 スピーチコンテストで成長(2)

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☆八雲学園は、教育の総合力、感性教育を実践し、積み上げてきている。横山先生によると、今年度の大学実績においても着実に成果をあげているということだ。

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☆そして、もちろん、その積み上げの主役は生徒。今回スピーチコンテストを見学して、その成長の過程がいかなるものか改めて実感できた。

☆八雲学園の英語教育は、中1のときは、レシテーションコンテスト、英語祭の朗読劇、中2になると、スピーチコンテスト、英語祭で英語劇へチャレンジ、中3になると、文化祭で英語劇を完成させるハードルをクリア。そしてそれらの集大成が春休みのサンタバーバラの英語研修。これらの英語環境の柱に英語の授業がある。

☆八雲学園の教育は、外から見ていると、英語教育と芸術鑑賞、進路指導、チューター制の4本の柱が統合されて、教育の総合力を発揮していることがシンプルにわかる。

☆しかし、1つひとつの柱は、多様な糸で織り成されていて、複雑である。その複雑さについて、このところ英語教育で追跡しているのだが、筆者の力不足もあって、なかなか解明できない。

☆ただ、1つはっきり理解できたことは、スピーチコンテストが、疾風怒濤の思春期を迎えている中2の時期に行われることに、非常に大きな意味があるということ。

☆中1中2の2年間の締めくくりとして、この時期にスピーチコンテストが行われるわけだが、この時期になると、かなり八雲学園のウェルカムの精神が身についてきている。

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☆ウェルカムの精神とは、菅原先生によると、形でおもてなしをすることではなく、相手の気持ちに寄り添いながら、素直な気持ちをシェアする繊細な感性であり、あるときは他者を守る責任感と使命に勇気をもってチャレンジするタフな感性である。

☆そして、その他者と自分の関係をいかに築き上げていくのか悩むこと、これがすなわち八雲学園の思考力なのであると。

☆スピーチコンテストは、生徒にとって英語の完成ではない。まずは挑戦だし、うまくできなかったことを振り返り、次の挑戦の目標が明確になる機会である。この機会は、いきなり中1の夏や秋にできるわけではなく、この時期というタイミングが必要なのである。

☆どういうことかというと、この時期にはある程度生徒1人ひとりの感性がかなり豊かになっている時期。だから、自分自身の強烈に好きなものを素直に見つめ、他者と共有するオープンな心の状態ができてきている。

☆一方その素直な気持ちを言葉で、しかも英語で表現しようとするとなると、なかなか難しい。ある程度英文のフォームや組み立てはできる。

☆しかし、ある程度出来るからこそ、自分の感性を表現しきれていないことに気づくのでる。出来たと思ったのに、出来ないというもどかしさ、そのギャップを埋めていくのが、今後の課題なのである。

☆さて、その気づきであるが、実は1人で学んでいても気づけない。スピーチコンテストで、全員が参加し、競争することで、気づくのである。

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☆八雲学園は、英語のみならず多様な体験の機会がある。すべて生徒どうしがコラボしながら行うし、外部の方々との連携もある。それゆえ、人間としての感性が豊かに育つ。

☆しかし、その豊かさを今度は言語化しなければならない。他校だと、体験からすぐに探求テーマをみつけ、感性を養うことなく、論理的思考にシフトする。それは大学受験には役立つが、本来思考は、自分の中に生まれた問題を考えるコトが大切である。

☆与えられた問題を論理的に考えるだけではなく、体験を通して、自然と人間、社会の諸関係の中で生まれ出でる痛みを引き受けるウェルカムの精神が、スマイルの表情の背後で悩み考え抜くバックヤードあってこそ、やっとそれを論理的に表現する価値があるのである。

☆しかし、この感性とそれを思考するコトと表現することが、すぐに統合されるわけではない。中2のこの時期では、まだバラバラなのである。それを統合させていくためにどうするのか。

☆そこに立ち臨むとき、中2の生徒は大きくジャンプして中3に進めるのである。 八雲学園のhave funの精神は、このジャンプへの武者ぶるいや乗り越えていった先輩たちへの憧れなどがあるから生まれるのであろう。

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